仮面ライダー THE NEXT GENERATION
シーン#1 深夜の山岳地帯
走る稲光。轟く雷鳴。
空中を放電しながらゆっくり移動する発光体。光の中にデストロンマークが浮かび上がる。
デストロン首領の声「勇敢なるデストロンの戦士たちよ。
仮面ライダー1号、2号に代わる新しい敵が現れた。」
岩場から立ち上がる五体のデストロン怪人(シルエット)。
首領の声「行けハサミジャガー!
テレビバエ!
カメバズーカ!
ハンマークラゲ!
マシンガンスネーク!
わがデストロンの敵、仮面ライダーV3をたおすのだ!」
シーン#2 山路(夜)
ハリケーンで疾走するV3。
断崖に停車し、V3ホッパーを発射(シルエット)。
撃ち出されたホッパー、やがて上空で静止、アンテナを展開し回転始める。
V3の仮面中央のOシグナルが点滅を始め複眼に光が灯る。
V3、断崖からハリケーンをターンさせ再び山路に戻る。
走るハリケーンの足下に、マシンガンの銃声と共に弾丸の雨が降り注ぐ。
暗闇から浮かび上がるマシンガンスネークの姿。
V3(ハリケーンをとめ)「とう!」車上からジャンプ。
ジャンプしたV3の背後(空中)にテレポートで現れるテレビバエ、V3の両手首をつかむ。自由の利かないV3の体を掠めるマシンガンの弾道。
下半身だけはかろうじて動かせるV3、反動を利用して逆上がり、テレビバエの両ブラウン管をつま先で粉砕する。一層激しく乱射されるマシンガンの弾道を紙一重で交わしながらテレビバエをマシンガンスネークめがけてなげかえすV3。空中でたちまち蜂の巣となるテレビバエ。
必死になって乱射するマシンガンスネークだがメルトダウン寸前のテレビバエが遂に激突し共に爆散する。
うまく着地し再びハリケーンを駆るV3。
すると今度は後部座席にハサミジャガーがテレポートで出現。
ハサミジャガー「シーザアアース!」
V3、急ブレーキによりハリケーンの後輪を大きくはね上げる。その反動で前方へ投げ出されるハサミジャガー。
すかさず背後から伸びてきた二本の腕がV3の両腕をつかむ。
ハンマークラゲである。
V3の左腕をつかんでいるのは金属製のマニュピレーター状アーム、V3の右腕をつかんでいるのは半透明のぬめっとした生物的な腕だ。
この両腕を電極に、V3の体に高圧電流が流される。体中にアークを纏い、足から浮き上がるV3、空中で逆さ張り付け状態となる。
V3のベルトのダブルタイフーンが光を放ちながら回り始める。
V3、両腕の筋肉が軋み、アークを跳ね退けながらハンマークラゲの力に逆らい腕をクロスさせる。
ハンマークラゲ、電極である両腕が交差し接触してしまったため短絡を起こし内部メカが暴発、その全機能を停止した。
無事着地したV3、更にもう一体の敵の気配を察知、断崖に向かって走る。
その足もとで炸裂するバズーカの砲弾。爆風に飛ばされるV3。
断崖の上にカメバズーカの影。
カメバズーカ「ズーカアアー!」
更に一発を発射する。
V3、直撃は免れたものの爆風に煽られカメバズーカとは反対側の断崖に背後から激突、もう逃げ場が無い。
とどめの一撃を放とうと狙い定めるカメバズーカ。
V3、ベルト横に付いたV3ホッパーを前方斜め上に向けて射出。
ホッパー、カメバズーカの口に飛び込み、ロケットの推進力でカメバズーカを体ごと後方へ押して行く。
カメバズーカ、後ろから駆けつけたハサミジャガーに激突。その瞬間、カメバズーカの口の中でホッパーがアンテナを展開したため、カメバズーカの口が裂ける。
V3「とう!」高々とジャンプし空中でキックの体勢に入る。
V3「Vスリャアアアー・キイイイック!」
二体もつれあうように谷底へ落ちて行くハサミジャガーとカメバズーカ。爆発音にかぶってオープニングテーマ「V3アクション」(Remix
ver.)のイントロスタート。
シーン#3 オープニング
崖の上で仁王立ちのV3。
山間のハイウエイをバイクで疾走する風見志郎。
ショットガンを撃つ結城丈二。
変身ポーズをとる風見志郎。
マスクをかぶる結城丈二。
光る、回る、V3のダブルタイフーン。
光る、回る、ライダーマンの四連タイフーン。
大爆煙をバックにジャンプするV3の「ハリケーン」。
地雷源を信管の反応速度より速く走破するライダーマンの「ジュピター」。
二分割画面の左右でV3、ライダーマン同時にジャンプし、キックの体勢。
画面中央でぶつかり合う二つのライダーキック。激突点に稲妻が走って画面全体に広がりタイトルロゴに変わる。
「仮面ライダー THE NEXT GENERATION」
シーン#4 デストロン・コマンダー訓練所
整然と並んで突き、蹴りの反復練習を行なう黒タイツのコマンダー達。前で号令をかけているのは、科学班に所属することを示す白タイツを着た男・結城丈二である。
結城「正拳上段突き!」
コマンダー達、声を揃えて「正拳上段突き!」
結城「ゆっくり四回!イチ!」
コマンダー達「セイ!」
結城「ニイ!」
コマンダー達「セイ!」
結城「サン!」
コマンダー達「セイ!」
結城「シイ!」
コマンダー達「セイ!」
結城「はい気合い入れて二十回!イチ!」
コマンダー達「セイ!」
結城「ニ!」
コマンダー達「セイ!」
結城「サン!」
コマンダー達「セイ!」
結城「シ!」
コマンダー達「セイ!」
結城「ゴ!」
こんな調子で上段突きが終わったら中段、下段突き、裏拳顔面打ち、横打ち、脾臓打ち、側頭打ち、手刀水平、降ろし打ち、顔面打ち、逆水平、肘打ち、打撃が一通り終わると受け、蹴上げと進めて行く。
シーン#5 訓練所監視塔(2階)
結城の行なう訓練の様子を見つめるヨロイ元帥と女性怪人スクリューオトヒメ。
ヨロイ元帥「結城丈二、デーストロン科学班の若きリーダーでIQ201の天才。
そのうえ空手6段、合気道4段の腕前で改造人間やコマンダー達の格闘トレーナーまで務める。
格闘術のみに関して云えば恐らくは…」
スクリューオトヒメ「恐らくは?」
ヨロイ元帥「デーストロン最強の男。」
スクリューオトヒメ「素敵ね。」
ヨロイ元帥「末恐ろしい男よ。
しかも奴はまだ改造手術を受けてない。
肉体的には当たり前の、弱いはずの人間でありながら改造人間と対等以上の格闘能力を持つ男。
首領はいったい何を考えてお出でなのか、奴が改造人間となりし暁にはV3など敵ではなかろうものを。」
いつしか外の訓練は、蹴上げを終えてミット打ちに移っていた。
シーン#6 訓練所(外)
結城の構えるキックミットに一人ずつ、ある者はパンチ3発(連打)の後ハイキック1発、またある者はジャブの後ミドルキック2連発、最後にストレートパンチ1発、といった具合に思い思いのコンビネーション攻撃を加えていくコマンダー達。
一方受けるほうの結城は空いている左手に一回りちいさ目のミットをはめ、各コマンダーのガードが甘い箇所を見つけては突きを入れて返す。
一巡するとミットを外しながら
「格闘の極意は組手にありっ!
今日の仕上げだ、胸を貸してやるから一人ずつ掛かって来い!」
コマンダーA「オスッ!」
勇ましく構えて結城の前に走り出、間合いを図る。
結城「オラオラア!」
ガードを気持ち下げ、顔を前に出してコマンダーAを挑発する。
コマンダーA「エイシャ!」
誘いに乗っていきなりのハイキックで結城のガラ空きの顔面を襲う。
結城、半歩踏み込みながらそのハイキックを腕でブロックしつつ相手の軸足をローキックで払う。
結城「エイヤー!」
軸足を払われ倒れたコマンダーAの顔面めがけてニードロップの体勢に入る。
コマンダーA「ま、まいったあ!」
コマンダーAの鼻先三寸で膝を止めた結城、ニードロップの体勢をいったん解除し横に退く。
やれやれと云った感じで起き上がったコマンダーAの側頭部に思いきり足刀をたたき込む。
コマンダーA、5mほどふっとぶ。
結城「まいったと言ったからと云って、そこで攻撃をやめてくれるほど、風見志郎は甘い男ではないぞ、実戦に於ては負けイコール死だ、最後まで気を抜くんじゃない!」
ヨロイ元帥「結城!」
結城が声のした方へ振り向くと、いつの間にか外へ出てきたヨロイ元帥がスクリューオトヒメを従えこちらへ歩いてくる所だった。
ヨロイ元帥「一手、手合わせ願おうか。」
結城「(うなづき)いいだろう。
残りの者には悪いが今日はこれまで!
最後に模範組手をするのでよく見ておくように。」
構える結城。
ヨロイ元帥は左手に装着した星球「モーニングスター」の鎖を伸ばし頭上で水平に旋回させながら十字足でゆっくり左へ回り込む。
鎖分銅タイプの武器は、相手方にとって非常に嫌らしい。回転軸(ここではヨロイ元帥を指す)が移動すれば知らぬ間に射程に入ってしまうことも有り、かと云って足もとばかりを注視していたのでは鎖の操作による攻撃の変化に咄嗟の対応ができない。
結城は居合いで云う「遠山の目付」でヨロイ元帥の全身を視野に収めつつ、相手の動きに合わせ自らも左へ左へと、決して間合いが変わることのないよう注意深く回り込む。
くいっ。
鎖を操るヨロイ元帥の手首に込められる力、その微妙な変化を結城は見逃さなかった。
星球のスピードが速くなり、予測した通りヨロイ元帥は一歩間合いを詰めてきた。
高々一歩。とは云え、スピードの増した星球で結城の横っ面を粉砕するには一歩踏み込むだけで充分であるはずだった。
しかし、結城の方が先に動いていた。
腰を落としながらヨロイ元帥に合わせて自らも一歩踏み込み、と云うより殆ど倒れ込むような格好から、アリキックの要領で相手の足を蹴りに行った。
ヨロイ元帥「掛かったなー!」
待ってましたとばかりにヨロイ元帥は、更に一歩を踏み出して結城の上体を踏み砕きに来た。
結城「それを待っていた!」
全て予測していた結城は、踏みに来たヨロイ元帥の足を取ると同時にもう一方の軸足を、自分の両足ではさみ順関節を取り膝を曲げさせた。
バランスを崩したヨロイ元帥が地に右手を突いた時、結城は最初に捉えた相手の踵を逆関節に極め、膝十字固めが極まっていた。
極まった関節のポイントを何とかずらそうと必死で上体を起こそうとするヨロイ元帥。
すると結城は、踵を極めていた両手を離し、俯せから起き上がろうとするヨロイ元帥の背中に密着すると右腕で相手の首を巻き、左肘でそれをロックした。もちろん両足ではヨロイ元帥のもう片方のアキレス腱を極めたままだ。
プロレスのSTF(ステップオーバー トゥ アンド フェイスホールド)に似た技が極まっていた。プロレスはルールで首に直接手をかける絞め技が認められていないため顎から間接的に圧迫する「フェイスホールド」となる訳だが、結城の右腕はヨロイ元帥の喉仏をがっちり捉えていた。いうなればSTC(ステップオーバー トゥ アンド チョークスリーパーホールド)である。例え改造人間であっても、こうなると抜け出すことはできない。
シーン#7 デストロン基地上空
ふらふらと飛行する女性怪人ロケットカモメ(飛行形態)。背中のオーニソプターが煙を噴いている。
訓練中のグラウンドを確認すると脛に仕込まれたロケットの噴射を止めて降下を始めるが、途中で力尽きオーニソプターも停止、そのまま落下していく。
シーン#8 訓練所(外)
ロケットカモメはグラウンド中央、コマンダー達の整列している後方に落下。飛行フォーム特有のフード付きヘルメットによる保護及び超音速飛行を前提とした肉体改造により即死は免れたものの、かなり衰弱している。
結城、突然の衝撃に、STCを解除しグラウンド中央へ向かおうとする。
その隙を突いて背後からモーニングスターの鎖で結城の首を絡め取るヨロイ元帥。
コマンダーA「卑怯だ!」
ヨロイ元帥「実戦に卑怯も黒部峡谷もあるものか。」
結城「その通り、こうでなければ風見は倒せん。ヨロイ元帥のこの不屈の闘争心をこそ、むしろ見習え!だがな…」
結城、くびにかけられた鎖の間に、実は腕を一本差し入れていた。
結城「風見は更にその一枚上手を行くと知れっ!」
結城、一気に腰を落しながら差し入れていた右手で鎖をつかむと、バランスを崩したヨロイ元帥をサンボの「ぶら下がり一本背負い」の要領で投げ飛ばす。
重い甲冑を纏ったヨロイ元帥の体が軽々と宙を舞う。
結城「ロケットカモメ!」
俯せに倒れているロケットカモメを抱き起こす結城。
ロケットカモメ、意識は有るようだが目が開かない。
ロケットカモメ「ドクトルGの…改造人間精鋭部隊五人衆が…全滅…」
結城「なにー!」
ロケットカモメ「わ…私も…見つかって…V3ホッパーに…あたったけど…な…何とか…」
いつのまにか結城の背後に立っているドクトルG。
ドクトルG「つけられてはおるまいな?ロケットカモメ。」
ロケットカモメ「だ…大…丈夫…です…」
結城「もういい!これ以上しゃべるな!」
ドクトルG「結城博士。」
結城「はい。」
ドクトルG「貴殿の腕を見込んで頼みがある。」
結城「はい。」
暗転
シーン#9 街道
ハリケーンで疾走する風見志郎。
やがて回想へ
シーン#10 城南大空手部道場(風見の回想)
道衣を担いで入ってきた風見の驚愕する表情に、風見自身のモノローグがかぶる。
風見「あれは、全身黒ずくめの怪しい男達に追われていた女性を助けた日、俺は、稽古の時間に少し遅れた。」
血塗れで床に倒れている(おそらくは相当な猛者であるはずの)空手部員達。
ある者は白目を剥き、ある者は腹を押さえうめいている。
道場中央に立つ黒道衣の男。男の両拳は血と混じり合った汗で汚れ、道衣もまた返り血で濡れていた。
ゆっくりと振り返るその男、結城丈二。
交錯する拳と拳、蹴りと蹴り、膝と肘。互角のぶつかり合いの後、遂に風見が結城の肘を取り、脇固めを極める。
結城「くっ!」
絞めにかかる風見。このまま絞め上げていけば折ることもできる。
軋む骨の音、結城の額から脂汗が流れる。
しかし、風見はそれ以上絞め上げることをしなかった。
一瞬、風見の力が緩んだ隙に前転で技を外した結城が、今度は風見を合気落しで投げ倒し、かろうじて受け身をとった風見の顔面に追い討ちの膝を落とす。
そのまま風見に馬乗りとなり、顔面へナックルの雨、雨、雨。
結城「とどめっ!」
人差指と中指を立て、風見の鼻筋に沿わせるように眼球めがけて突き上げる。
風見「……。」
結城の二本指は風見の目の下1インチの位置で止まっていた。
顔中ぐっしょり汗をかいている風見。だがその汗が目に入っても、目を閉じることができない。
結城「この勝負、俺の負けだ。」
風見「何!?」
結城「あの時、俺の利き腕を、貴様わざと折らなかったな。
真剣勝負で手加減など、相手に失礼とおもわんのか!」
結城、手を引っ込めると立ち上がり、出口へ向かう。
結城「次は勝つ。おぼえておけ!」
捨てぜりふを残すと玄関の扉を蹴破り、出ていく。
風見「はあ…はあ…はあ…」
周囲で倒れている部員達も、まだ誰一人起き上がってこない。広い道場に、風見の荒い息だけが響き渡った。
風見「違うんだ…道場破りさんよ…
折らなかったんじゃない…
折れなかったんだ…」
シーン#11 デストロン訓練所(外)
例によって結城とヨロイ元帥の模範組手にて、ヨロイ元帥が結城に脇固めを極める。
結城「うおおおおおおおお!」
かなり強引に体を捻って技を外すと、逆にヨロイ元帥の手首を取り、間接を順手に極めたまま腰を入れて投げ上げる。
結城「どおっせい!」
頭から落ちてくるヨロイ元帥の頭部に回し蹴りを当てる結城。
ヨロイ元帥の割れた兜が落下の衝撃で砕け散る。
打ち所が悪かったのかヨロイ元帥はこの時点で脳震盪を起こしていたが、結城は容赦なくその顔面に膝を落とす。
コマンダーA「いかん!結城博士を止めるんだ。」
二人のコマンダーが結城の背後に駆け寄るが、結城はこれを左右の肘のワン、ツーで打ち倒す。
それまで傍らで組手を見ていたスクリューオトヒメ、右足のスクリューをグリップごと外し手に持つと、回転させて結城の鼻先に突きつける。
結城「はっ!」
やっと正気に戻ったらしい結城、立ち上がると逃げるようにその場から走り去る。
シーン#12 結城の研究室
逃げ込むように入ってきた結城、後ろ手に扉を締める。息が荒い。
結城「はあ…はあ…はあ…」
白いタイツを脱ぐとその下にデストロンライダーのプロトタイプスーツ(ライダーマンのスーツ)を着ている。
ロケットカモメ「改造人間でもないのに異常な強さの秘密が、そのスーツって訳ね。」
頭上からの突然の声に見上げるとロケットカモメ(地上形態)が天井の梁から、逆様にぶら下がっていた。
結城「諜報員のオマエに隠し事は無理のようだな。
いや、もう隠す必要も無いだろうから全部見せよう、ついてくるがいい。」
結城、研究室突き当たりまで歩み出ると、そこにある地下格納庫への直通エレベーターを起動した。
シーン#13 死人岬周辺
山林と磯が隣接した場所。磯には「遊泳禁止区域」のさびれた立て札がある。
林の中には以前キャンプ場があったが現在は閉鎖され鉄条網で仕切られている。
このキャンプ場跡地こそデストロンのコマンダー訓練所、そして地下には結城の研究室や本部施設がある。
かつてキャンプ場のゲートだった地点は、林道を挟んだ向い側に無縁仏を祀った祠が有り、時偶お遍路が巡礼に来ていた。
実はこのお遍路も、パトロール要員のコマンダーが変装したものだ。
もっとも一般道に通じる道は全て、工事を装ったバリケードで封鎖されており部外者が近づくことは決してないのだが。
この時もお遍路が一人、祠の前で手を合わせていた。
そのお遍路は、祠の向こうから響いてくるバイクのエンジン音を聴いた。
祠に偽装されていたのは、地下格納庫の出入り口だったのだ。
祠の裏から林道に躍り出す「ジュピター」。
フロントカウルに四連ドリルとブーメランカッターを備えた、メタルグリーンの戦闘バイクである。
ジュピターを駆るのは、デストロンライダーのプロトタイプスーツに強化ヘルメットを装着した結城丈二(以後この姿の時はライダーマンと呼称)。
スピードを上げ林道を爆走するジュピター。
その後から必死で追随するロケットカモメ(飛行形態)。脚のロケットブースターに、オーバーヒートを警告する赤ランプが灯る。
ロケットカモメ「スピード落としてー(半泣き)!」
スピードダウンしたジュピターの後部に飛び乗り地上形態に戻ったロケットカモメ。ライダーマンの胴に両手を回し、前でがっちりとクラッチする。
ライダーマン「とうだ!こと機動力の面においても、俺は奴に優るともおとらん!
V3は、風見は必ず俺が倒す!」
下りの峠道を疾走するジュピターを見下ろすお遍路。編笠を上げるとその正体はヨロイ元帥だった。
ヨロイ元帥「デーストロンライダーだと?
そんなものが実用化されては、我ら改造人間の立場はどうなる!
奴がV3を倒したりなどした日には、デーストロンの次期最高幹部たる俺の地位すら危ぶまれるな。」
暗転
シーン#14 港(夜)
波止場に止めたジープに寄り掛かり、煙草に火をつける立花藤兵衛。
そこへハリケーンで乗り付ける風見。
立花「あの船だ。」
立花の指さした方角には、沖合に停泊している一隻の貨物船。
立花(煙草を携帯灰皿で消しながら)「地元の化学工場で使うオイルコークスを運んできた。
いつも中国籍の船で来るんだが、たまたま今回いつもの船が満杯だったため、代わりに仕立てられたのが北朝鮮籍の船だった。
県の港湾管理局に着岸を拒否され、あの状態でもう3週間だ。」
立花、ジープ荷台のシートを捲ると、そこに押し寿司屋のロゴが入ったダンボール箱。
立花「少年ライダー隊の有志から、地元特産品の押し寿司を差し入れたいと申し入れたが、管理局の奴らそれさえも拒みやがった。」
風見「それは正しい選択だと思いますよ、別の意味でね。」
立花「……。」
風見「デストロンならきっとあの船を狙うでしょう。
着岸させてもらえないばかりに、停泊中の船に何かあったら、どうなります?」
立花「北からテポドン撃ち込まれる理由としては、充分過ぎるな。」
風見「ええ、ですからここは僕が警戒にあたります。
お寿司も僕がこっそり届けましょう。」
立花「行ってくれるか。」
シーン#15 海上(夜)
ゴムボートを漕いで貨物船に近づく風見、貨物船甲板に人影を認めると、懐中電灯で合図を送る。
貨物船甲板の船員も、バッテリーライトで合図を送り返してくる。
風見「地元の子供達から差し入れだ!
(寿司の箱を掲げて見せながら)ス、シ!
みんなで食べてくれ!」
船員がキャビンに駆け寄り、何やらハングル語で叫ぶと、そこから更に二人の船員が出てきた。
後から出てきた船員の一人が、欄干に備え付けの滑車を使って、トレイの付いた荷揚げ用ロープを降ろしてくれた。
風見、貨物船に更に近付きロープの降ろされたポイントまでたどり着くと寿司の箱をトレイに乗せ換える。
風見の眉間(V3になった時Oシグナルの付く位置)が緑色の光を放つ。
風見の耳にメカの聴音機がオーバーラップ、滑車を引き上げる音に混じって水中のスクリュー音をキャッチする。
風見、ベストのボタンを外して変身ベルトを露出させると、海に飛び込む。
回転するダブルタイフーン。
シーン#16 水中
水に入った瞬間V3に変身している風見(以降V3と呼称)。
船底に沿って泳ぎ反対側の船底に回るV3、そこに、右肘のシェルブレイカー(特殊合金製磯ノミ)で船底を必死にうがつスクリューオトヒメを発見。
スクリューオトヒメ、V3に気づくと、右脚の回転スクリューをグリップごと外して手に持ち、襲ってくる。
スクリューパンチを紙一重のバックラッシで受け流すV3だが、バックブロー気味に繰り出された肘のシェルブレイカーに、コンバーターラングを片方割られる。
なおも襲ってくるオトヒメの、スクリュー握った右手を今度は内側から受けとめ相手の連続攻撃を封じるため右肩でオトヒメの顎を押さえるV3。
V3の聴音機が、水中を背後から近づいてくる移動物体の音を捉える。
V3、オトヒメの右手の上から強引に、グリップにあるスクリューの正転/逆転スイッチを切り替える。
逆回転となったスクリューの推進力で二人の体が移動し、その傍らをトマホークが一丁、回転しながら通過する。
オトヒメが脚をバタ付かせてもがいたためV3との位置関係が入れ替わったその時、時間差攻撃で飛んできたもう一丁のトマホークがオトヒメの背中に衝き立つ。
オトヒメ、吐血し絶命、海底へ沈んで行く。グリップ付きスクリューはV3が握ったまま。
そこへ一条の水中レーザーが前方から、V3の左肩を掠めマフラーに穴を開ける。
続いて同じ方向から又レーザーが、縦続けに三条。スクリューオトヒメから奪ったスクリューを使いこれを巧みにかわすV3。
前方を凝視するV3。そこに、ドクトルGの強化改造された、カニレーザーの姿が、こちらへ向かってくるのが見えた。
カニレーザーが静止すると、その背後からトマホークが五丁出現、あたかも生きているかのように、自転しながらV3めがけて一斉に飛んできた。
スクリューを動かして底へと逃れるV3、トマホークには追跡装置でも付いているのか、追ってくる。
海底すれすれに航行し巻き上がる砂塵に身を隠すV3、トマホークは、砂塵で追跡装置が狂ったのか、互いに衝突し、壊し合う。
カニレーザー「味な真似を…」
あわてて砂塵の中へ飛び込むが、そこにV3の姿は見えない。
突然のスクリュー音とともに、カニレーザーの背中から胸にかけてをスクリューが貫く。
治まり行く砂塵の中、カニレーザーの背中に密着しグリップ握るV3が姿を現わす。
カニレーザー「ふ…か…く…」
V3、スクリューをカニレーザーの背中に刺し回転させたままグリップを放すと、コンバーターラングの下から気泡を噴出し海面へと浮上していく。
カニレーザー「ま…て…」
力無く叫んで追おうとするカニレーザーの脚を何者かがつかみ引き留める。
それは、下半身がちぎれ上体のみとなったスクリューオトヒメだった。しかしその目は既に死んでいる。
カニレーザー「は…な…せ…」
海面へ向かうV3の足下方向に、爆発。その直後、船員の死体が落ちてきてV3の眼前を通過し、沈んでいく。
シーン#17 貨物船甲板
水飛沫と共に海面から飛び出すV3、一回転して甲板に降り立つ。
甲板の上はまるで地獄絵図、ヨロイ元帥が、逃げ惑う船員を捕まえては星球で撲殺を繰り返していた。
ヨロイ元帥「来たかV3、だが、お前の相手は俺ではない。」
V3の背後に、デストロンライダースーツをまとった結城がinしてくる。
結城「きさまの相手は俺だ。」
振り返ったV3の脳裏に、いつかの道場破りの男の顔がフラッシュ・バックする。
そうだ、この男だ。
咄嗟に猫足立ちの構えをとるV3。
結城(うれしそうに)「そうだ、そう来なくては。」手にしたマスクを被り、ライダーマンとなる。
V3「お前は!」
V3に驚く暇さえ与えないかのように、いきなりローキックを放つライダーマン。その奇襲戦法を、前足を軽く上げブロックするV3、その前足を下ろすやいなや瞬時に重心を移動し、後ろ足が鞭のようにしなうミドルキックとなってライダーマンの腹部を襲う。
前足を上げV3のミドルをブロックしたライダーマン、その前足を下ろさずそのままの姿勢から、軸脚の捻りだけで変則回し蹴りに切り替える。こちらはV3の側頭部にクリーンヒット。
ライダーマン、ここがチャンスと一歩踏み込み再びローキックでV3の軸脚を払い倒しにかかる。
V3は、崩れた体勢のまま踏み留まる方が寧ろ危険と判断し、一旦ダウンしてみせ甲板を転がりライダーマンの間合いから逃れる。
ライダーマン「ヤーッ!」
逃がすまいと飛び上がり、空中で華麗に回転すると、追い討ちのニードロップの体勢に入るライダーマン。
V3「とう!」
体操競技のネックスプリングの要領で全身の反動を使い、起き上がりざまにライダーマンのニードロップを蹴り返すV3。
ライダーマン、蹴られながらも瞬時に体を丸め、再び回転することで衝撃を上手に流すと、そこはちょうどV3の頭部の真上にあたる位置、すかさず直下型ライダーキックを繰り出す。
流石に対処できず脳天に直撃を食らってしまうV3、仮面にひびが入る。
更に空中でもう一回転したライダーマンの踵がV3の後頭部に極まる。
止め金の弾け飛ぶ音とともに、真っ二つに割れ落ちるV3の仮面、風見志郎の顔が夜風にさらされる。
がくりと片膝を着く風見、その後ろ(背中合わせ)にすっくと立ち、振り向くライダーマン。
振り向く風見、その瞳には狂気とも呼べる程の激しい怒りの炎。
風見、咆哮。
激しく頭をぶつけあう両者、風見の額が切れて血を垂らす。
風見の左手がライダーマンの右腕をつかむ。
過剰に反応し咄嗟に振り払うライダーマン、離れる両者。
風見の脳裏に、道場破りの右腕を極めに行った時の記憶がフラッシュバック。
風見(モノローグ)「そうか、奴は折られるのを恐れている。だからさっきから蹴り技ばかり出してくるのか。」
風見「ならば、来い!」
両腕を頭上に構え、誘うようにガードを空ける風見。
間髪入れずライダーマンの回し蹴りが風見の眼前に飛んでくる。
その蹴り脚をキャッチし引き倒す風見、うつぶせに倒れたライダーマンの蹴り脚を、逆蠍に極めたまま全体重をかける。
風見「俺だってな、今は、折れるんだ。」
ライダーマンの膝関節の軋む音。
マスクの下の結城の額から冷や汗が流れる。
貨物船、突然爆発、炎上。
シーン#18 港(夜)
立花「志郎ーっ!」顔に爆発の照り返し。
立花の居る位置からそう離れていない倉庫の陰で、一人笑いをかみ殺すヨロイ元帥、右手にリモコンの起爆スイッチを持っている。
ヨロイ元帥「悪く思うなよ結城。
ドクトルGも勝てなかったV3を貴様に倒されたとあっては、我らデーストロン改造人間達の立場はもとより、その存在すらも危ぶまれかねないのだよ。」
シーン#19 海上(夜)
燃え盛る貨物船残骸の上空へ、陸方面から飛来するロケットカモメ(飛行形態)。炎の上で一度旋回した後、地上形態に戻り海面に飛び込む。
シーン#20 水中
焼け落ちた貨物船の残骸漂う水中をさまよい泳ぐロケットカモメ、沈みかけた死体を捕まえ顔を確認する。が、結城ではない。
更に下へと泳ぐロケットカモメ、脚のロケットを噴射し加速する。
ロケットカモメ、前方(底方向)へ沈んで行く人影の脚が、海面からの光にテカっているのを発見、シルバーのブーツだ。
脚のロケットを噴射し更に加速するロケットカモメ、近づくと人影はやはりライダーマンだった。ライダーマンの右腕がちぎれて無くなっている。
ロケットカモメ、脚のロケットを止め、意識の無いライダーマンを捕まえると、背後から両脇下に腕を通して抱きかかえ、海面目指して浮上していった。
シーン#21 渓谷
台地で片手腕立てふせをする結城(道衣姿、右腕なし)。
結城「四百九十五、四百九十六、四百九十七、四百九十は…」
力尽き潰れる結城。
結城「くそっ!」
八つ当たりに左拳で地面を殴ると、そこにあった饅頭大の石に当たり、石が真っ二つに割れる。
シーン#22 渓谷(雪景色)
雪の舞う中、道衣姿で滝に打たれる片腕の結城。
シーン#23 渓谷(曙)
大岩の上で、道衣姿で座禅を組む片腕の結城。
枝につもった雪が、射し始めた旭光で融け出し一滴の雫となって水面に落ちる音。
閃いたように開かれた結城の目、黒目の中に白い線で幾何学模様が現れ、カセットアームの設計図を形作って行く。
シーン#24 手術室
天井のモニターに映し出された腕の切断口を見ながらリモコンで機器を操作し、自分で自分の手術を開始する結城。
細長いドリルが機械音を立てながら、結城の右腕の肉をえぐる。
結城、両目を見開き苦悶の表情。
シーン#25 キャンプ場の管理棟(に偽装されたデストロン基地跡)の屋根の上
煙突に背を預けたたずむロケットカモメ。
聴音装置が結城の悲鳴を捉える。
その叫び声に耳を塞ぎ、目を閉じうずくまるロケットカモメ。
シーン#26 熱処理室
右腕に装着したままのノーマルアームをレーザー窯に差し入れる結城。
窯の中の赤い光に照らされ赤熱して行くノーマルアーム。
赤い照り返しを受けた結城の顔を、汗がだらだら流れ落ちる。
タイマーのカウントがゼロを指しアラーム音が鳴ると結城は即座に窯から腕を引き抜き、間髪入れず足下に用意していた水槽のクーラントにぶち込む。
瞬時に沸いた水蒸気で結城の顔、隠れる。
立ち上がり、ゆっくり右腕を動かしてみる結城、動かす度にモーター音を発するノーマルアーム。
鏡の方へ向き直り、構えてみる結城。鏡に向かいシャドウで右ストレートを放つも、途端に右肘に激痛が走り、腕を押さえうずくまる結城。
シーン#27 デストロン訓練場(外、夜)
外灯の明かりに照らし出された結城、ノーマルアーム装着の右手をアップライトに構えたまま、腰を捻ったり重心移動したりしながら、右拳をゆっくり前に突き出す練習。
何度も何度も、超スローの右ストレートを放つ。
シーン#28 渓谷
滝壷のそばでシャドウボクシングする結城、右ストレートが驚くほど速くなっており、又、いちいちモーター音もしない。
右ストレートばかりでなく左ジャブ、フック、右アッパーなど織り混ぜたコンボ攻撃で風を斬る。
フックやアッパーの度に、力点となる脚の踵が返り、その回転がパンチにスピードを加える。
シーン#29 夜の海原
鳴り響くエンジン音。
ホバリング・アタッチメントの装着により水上走行モードに変形したハリケーンを駆り北へと向かう風見。
その遥か上空を、逆に南下して行く光、ロケットカモメである。
シーン#30 地下格納庫
ジュピターの手入れに勤しむ結城。
ロケットカモメが騒々しく縞鋼板階段を駆け降りて来る。
結城「なんだ騒々しい、もっと静かに降りてこられないか!」
ロケットカモメ「そんな事言ってる場合じゃないわ、北朝鮮が日本へのミサイル攻撃を決定したのよ!」
結城(車体を磨く手を止めず)「ふん、ヨロイ元帥の狙い通りじゃないか。
そういやあいつ最近姿見えないが、どっかいってるのか?」
ロケットカモメ(一瞬絶句したのち)「あーもう!おめでたいわねえ結城博士は、あいつらならもうとっくに地下シェルターよ!だいだいね、あなたの右腕だって、ヨロイ元帥のインボーよインボー!」
結城「そう滅多やたらと同志を疑うもんじゃない。(ウエスで手を拭きながら)それにな、あの程度の爆発で俺がくたばったりせん事は奴が一番良く知っている。
右腕だってこの通り!」
右ストレート2発に右フック、右裏拳を縦続けにババッバッ!バッ!と、すごいスピードで出してみせる。
ロケットカモメ「でも、でもね結城さん、今度のミサイルはテポドンやノドンより遥かに威力の大きいゲドンミサイルといって、永田町だけじゃなく日本全土を破壊するのよ!」
結城の手からウエスが落ちる。
結城「日本全土だと?」
シーン#31 地方(結城の故郷)の海岸/回想
着物姿の母に手を引かれ浜を歩く甚平姿の幼い結城。
甚平を脱ぎ捨て海パン姿となった少年結城、岩場で蟹を捕まえ高々と掲げてみせる。
それを見て浜から、日傘をさして微笑む結城の母。空から浸食してきたゲドンミサイルの光に飲み込まれる。
少年結城の持っている蟹がヨロイ元帥の顔に変わり高らかに笑う。
シーン#32 地下格納庫から外界へ通じる通路
奥から爆音と共に迫り来る赤2、黄色2の四つの光。赤い光はライダーマンの分光器眼、黄色い光はジュピターのヘッドランプだ。地下通路を走り抜け、猛スピードで光まぶしい外界へ飛び出して行く。
シーン#33 峠道
ジュピターを駆り、岬目指して爆走するライダーマン。ヘルメットの中、ロケットカモメの声がリフレインする。
ロケットカモメの声「ゲドンミサイルは、今こうしている間にも発射されているかも知れないわ。そうなったら止める方法は一つだけ。
死人岬の灯台に偽装してあるプルトンロケットを手動で操ってぶつければ或いは…」
ライダーマン(モノローグ)「カモメよ、そうゆうの[止める]方法とは言わないんじゃないか?」
岬へ通じる一本道に入るジュピター。
シーン#34 死人岬
一本道を抜け広場に踊り出たジュピターだが、灯台へ続く堤防の入り口を阻むがごとく、ヨロイ元帥が立ちふさがっていた。
ヨロイ元帥「結城!貴様を灯台へは行かせんぞ。」
ジュピター一旦停止し、空ぶかしを一発。
ライダーマン「なぜだ、ヨロイ元帥。デストロンの目的は世界統一、そして戦争を無くすことではなかったのか!」
唐突にウケるヨロイ元帥。
ヨロイ元帥「ハーッハッハッハ!どこまでもめでたい奴よ結城丈二、戦争無くして、仮想敵国無くして先進諸国が一つにまとまると思うか。
いかにも我らの創ろうとしているものこそ平和!力による支配と、恐怖がもたらす均衡による平和だがな。
その平和のためのスケープゴートに、日本にはなってもらおうと云う訳よ!」
相対峙するライダーマンとヨロイ元帥を挟み討つように、デストロンオートバイコマンダーが左右からそれぞれ3台ずつ迫って来る。
ライダーマン「違う!そんなもの、真の平和ではない。真の平和で、あるはずが無い!」
ライダーマン、右腕のノーマルアームを外してベルト後ろのフックにホールド。代わりにベルト左のポーチから円筒状の金属缶を取り出し右肘に装填、すると金属缶が展開しロープアーム(銛アーム)に変化する。
ライダーマン、特殊仕様で左に付いているジュピターのスロットルを噴かしながらスピンターンを極め、左手から来るコマンダー隊に向かって行く。
ライダーマン、ロープアームから向かって右(一番海側)のコマンダーに向け銛を射出、銛は見事にコマンダーの右腕に突き刺さる。
ライダーマン、そのまま一気にスロットルを噴かし、左方向へ急シフト、防波壁ぎりぎりに走行したのでたまらない、並んで走行していた残り2台がロープに引っ掛かり折り重なって転倒する。
ライダーマン、ロープを根元で切り離しそのまま逃走、残り3台のコマンダーが転倒した3台を踏み越え追ってくる。
ライダーマン、再びスピンターンし、追撃してくるコマンダーの列に突進。先に転倒した3台の轍を踏まぬため今度は縦列編隊で向かってくる3台。
ジュピター、ジャンプ!
先頭のコマンダーは咄嗟にリーン・アウトに車体を倒しかろうじて横へ逃れたが、2台目のコマンダーは避け損なってジュピターの回り続ける前輪とキス、転倒しバイクから火を噴く。
ライダーマン「ヤア!」ジャンプ中のジュピターから、シートを踏台にハイジャンプ、空中でニードロップの体勢をとる。
落下地点には今なお絡まったロープが解けず団子状態でもがいている先のコマンダー3人とそのバイク達が将棋倒しとなっていた。
ライダーマンそこへ膝から着地と同時に、潰れたバイクのエンシンが爆発、燃料に引火し爆焔がその場を包む。
生き残った2台のコマンダーバイクが爆焔の周りをぐるぐる走り回りながら怪鳥音を上げる。
不意に、爆焔の中から飛び出したワイヤーフックが一人のコマンダーの首を捕えた。
コマンダー「イギッ!」
たちまちコマンダーの体はバイクを離れ、ワイヤーの張力に引かれて大きく弧を描き、もう1台のコマンダーに激突、二人もつれ合って地に転がり、操縦者を失ったバイクの1台は海に飛び込み、また1台はそのまま失速、転倒した。
ヨロイ元帥「何とした事か!」
ヨロイ元帥が目を凝らすと、ようやく治まった爆焔の向こうに、折り重なって気絶した二人のコマンダーの上に座っているライダーマン(露出している口の周りが煤だらけ)が居た。
ライダーマン「ヨロイ元帥、貴様、俺の育てたコマンダー達をどこへやった!」
ヨロイ元帥「馬鹿め!良く見るがいい、貴様を襲ったのは紛れもなく、貴様が手塩にかけたコマンダーどもよ!
まあ、多少おつむを弄らせてもらったがな。」
ライダーマン、自分の下で気絶するコマンダーの覆面をとる。
覆面の下の素顔は額に手術の縫合跡が有り、その目に知性の光は無く、口の端からだらしなく涎を垂らしていた。
ライダーマン(分光器眼から怒りの赤い光を一層強く放ちながら)「貴様アアアアアアア!」
右腕からロープアームを取り外すと、それを元の金属缶に収束させ再びベルト横のポーチに納めるライダーマン、代わりに別の金属缶を取り出し右手に装着すると、今度はパワーアームに展開する。
ライダーマン「ををををををををを!」雄叫びを上げながらヨロイ元帥に突進。
ヨロイ元帥は左腕の星球をライダーマンに向け射出する。
ライダーマン、突進の勢いを緩める事無く飛んできた星球をパワーアームの爪で殴り砕く。
ヨロイ元帥の両腕に蟹型のはさみが生え、鎧の形状が所々尖った形に変化し始める。
ヨロイ元帥「よもや忘れはすまい結城、貴様が俺に、ドクトルGに先んじて強化改造してくれたこの姿をな!」
ザリガーナに姿を変えたヨロイ元帥(以降ザリガーナと呼称)、その背に負った節足付きの甲羅が正中線で二つに分離し空中に浮かぶ。
ザリガーナ「己の開発した兵器であの世へ逝くが良い。」
二つに分離した甲羅は、更に扇状にそれぞれ三つに分離、更には無数の亀裂が入り、砕けて一つ一つが鋭利な破片となってそれが土星の輪のようにザリガーナの周りを帯を成し回る。
その帯の中から、尖った節足の矢が6本飛び出しライダーマンを襲う。
だがライダーマンが咄嗟に横飛びに逃れ海へ飛び込んだため、4本は堤防のコンクリート地にぶつかり爆発。残り2本はぶつかる前に上昇し向きを変えると、ライダーマンを追い海に飛び込む。
堤防を挟んだ反対側の海から飛び出し再び堤防の上に立つライダーマン(右腕をスイングアームに換装している)、チェーンを延ばし先端の星球をザリガーナめがけて振り出す。
無数の破片が縦列を成して次々にチェーンにぶつかっていき、遂にはチェーンを切断する。
むなしく海に落ちる星球。
ライダーマン、今度はマシンガンアームに換装し、ザリガーナに向け連射。
無数の破片がザリガーナの前に集まり壁を成し、弾丸を跳ね返す。
壁が解除された時、ザリガーナの視界からライダーマンの姿が消えている。
ザリガーナ「ム!どこへ行った?」
あわてて辺りを見回すザリガーナの遥か上空で、飛行中のロケットカモメに後ろから抱きかかえられているライダーマン、右腕は再びパワーアームに換装している。
ライダーマンを抱えたまま頭を下に向け、ザリガーナめがけ急降下を開始するロケットカモメ。
ロケットカモメ「本当に大丈夫なの?」
ライダーマン「ああ遠慮はいらん、思いっきりやってくれ。」
ザリガーナがようやく気づいて上を見上げた時、ロケットカモメとライダーマンは既に眼前まで迫っていた。
ロケットカモメ、ライダーマンを放して離脱、ライダーマンはそのままザリガーナめがけ降下して行く。
無数の破片が再び集まりザリガーナの頭上に壁を成すが、その壁をもパワーアームの爪は突き破り、ザリガーナの頭部をつかんでそのままコンクリート地に打ち付けた。
堤防の、ザリガーナの立ち位置を中心に前後5メートルが瓦解、粉塵が舞い上がる。
立ち込める粉塵へ、不安な面持ちで駆け寄るロケットカモメ。
治まり行く粉塵の中、現れるライダーマンの上半身。右腕は既にノーマルアームに換装し、抱えていたパワーアームをロケットカモメに放ってよこす。
パワーアームを両手でキャッチするロケットカモメ。
ライダーマン、瓦礫を一気に駆け上がるとダッシュ、一目散に灯台の入り口へ飛び込む。
やがて灯台の外壁が振動と共に崩れ落ち、中から現れたプルトンロケット、足下からおびただしい煙を噴きながら飛び立つ。
ロケットカモメ「結城さーん!」
熱風に髪をなびかせながら必死に叫ぶロケットカモメ。
彼方へ飛び去るプルトンロケット。
ロケットカモメ、手元に残ったパワーアームに、じっと目を落とす。
バックに岡林信康の「友よ」が流れ始める(二つ後のシーンまで引っ張る)。
友よ 夜明前の 闇の中で
友よ 闘いの 炎を燃やせ
夜明けは近い 夜明けは近い
友よ この闇の 向こうには
友よ 新しい 明日が有る
友よ 君の涙 君の汗が
友よ 報われる その日が来る
夜明けは近い 夜明けは近い
友よ この闇の 向こうには
友よ 新しい 明日が有る
シーン#35 半島よりの海上
遂に発射されたゲドンミサイルが、日本の方角へ飛んで行く。
水上走行モードに変形したハリケーンを駆りミサイルを追尾するV3。
V3の背中の肩胛骨の辺りがせり上がり、下からイオン推進ジェットが出現、粒子を噴き出しハリケーンを加速させる。
これによりV3、エネルギーが一気に消費され風見志郎の姿に一旦戻るが、スピードが充分乗っておりベルトに受ける風圧が強いためエネルギーもすぐに補充され再びV3の姿になる。
イオンジェット最大出力、ハリケーン更に加速。
シーン#36 国境付近の海上空
プルトンロケットを追尾するロケットカモメ(飛行形態、右腕をパワーアームに換装している)。
ロケットカモメのレーダーがゲドンミサイルを捉え網膜内スクリーンに光点を映し出す。
ロケットカモメ、急加速してプルトンロケットの前に回ると反転して向き直り、パワーアームを突き出すようにしてプルトンロケットのコクピットめがけて特攻。
シーン#37 プルトンロケットコクピット
操縦かんを握るライダーマン、突然何かにぶつかったような衝撃と共に斬り裂けた壁、そしてすさまじい風圧。
バリッと云う音に顔を上げると、パワーアームで外壁を壊したロケットカモメが、裂け目から侵入を図っていた。
ロケットカモメ「結城さん、脱出するよ!」
ライダーマン「お前!随分と無茶をする。」
半ば呆れながらも、差しのべられたロケットカモメの手に掴まるライダーマン。
ゲドンミサイルは、既に肉眼でも見つけられるほど接近している。
シーン#38 国境付近の海上空
抱き合うようにしてプルトンロケットから飛び出すロケットカモメとライダーマン。
程なくしてプルトンロケットとゲドンミサイルが接触、水平線の果てまで揺るがす大爆発が起きる。
爆風に煽られたロケットカモメとライダーマン、体勢を崩し海に落下。
シーン#39 海中
水中でもがきながらも、右腰に装備していたパーフェクター(酸素供給装置)を外して口に装着するライダーマン。ロケットカモメもヘルメット内側からパーフェクターを引き出し装着する。
ようやく体勢を立て直した二人、同じ方向をじっと凝視する。
恐らくは日本の方角から、薄暗い海底をものすごい速度で近づいて来る、巨大なザリガニの怪物。右手にあたる節足の先には巨大な蟹型のはさみ、そして左手節足の先には巨大な星球が付いている。
もしやと思ったライダーマン、分光器眼を望遠モードに切り替えザリガニの頭部をクローズアップ。ザリガニ頭部中央に、兜をかぶったヨロイ元帥の顔がちょこんと付いており、目の位置に有る覗き穴から黄色の光を欄欄と放っていた。
ライダーマンの脳裏に、ヨロイ元帥との激しい組手稽古がフラッシュバックする。
ライダーマン「まったく、どこまでも負けん気の強い奴だ。
水中ではこちらの不利だ。近くの島まで逃げるぞ。」
ロケットカモメの腕をつかみ泳ぎ始めるライダーマン。
ロケットカモメ「陸に上がっても不利なのは変わらないと思うけど。」
ライダーマン「いいから!」
必死に泳ぐ二人の前に、上(水面)から縄梯子が下りてくる。二人がとりあえず縄梯子をつかむと、モーター音と共に縄梯子、何かに牽引され二人を引っ張って行く。
シーン#40 無人島の海岸
上陸して来るハリケーン。波打ち際でホバリング・アタッチメントを自動分離し、そのまま浜へ上がってくる。
ハリケーン後部に繋がれた縄梯子に引っ張られ浮上するライダーマンとロケットカモメ(地上形態に戻っている)。波打ち際で縄梯子を放し、立ち上がるとV3に駆け寄る。
ライダーマン「なぜ助けた。」
V3「オマエの方こそ、日本を救ったじゃないか。
それより、来るぞ。」
沖合に波飛沫を上げ出現する巨大ザリガニ、はさみを振り上げ、頭部中央のヨロイ元帥が人ならぬ声で咆哮。
ライダーマン(ノーマルアームを外しベルト後ろのフックに掛けながら)「カモメ、燃料の予備タンク持ってるか?」
ロケットカモメ「一つだけ。」
ライダーマン、ベルト左のポーチから新しい金属缶を取り出し右肘に装填。金属缶が展開しドリルアームとなる。
ライダーマン「一つ有れば充分だ。」
ライダーマン、受け取った予備タンクをドリルアーム駆動部ケーシング肘側下部のカプラに接続。バッテリーモードから内燃機関モードに切り替わったドリルアーム更に展開し、ドリル部分が二回り大きな「モートルクラッシャー」となる。
ライダーマン、カプラの上にあるプルスターターを思い切り引くと、モートルクラッシャーのエンジンがかかり、外肘側のマフラーが排気を始める。
V3「行くぞ。」
ライダーマン「おう!」
モートルクラッシャー回りだす。V3とライダーマン、同時に波打ち際へダッシュ!
V3(波打ち際まで助走をつけ)「とう!(ジャンプ)」
ライダーマン「ヤア!(構えてジャンプし、モートルクラッシャーの右腕でライダーパンチの体勢)」
V3、空中でライダーキックの体勢。
ダブルライダー、振り下ろされるはさみと激突の直前で止め絵。
エンディング
エンディングテーマ(案1:水木一郎氏など雄叫び系歌手を起用される場合)
「GO! GO! ライダーマン」
ライダーマン! ライダーマン! GO GO GO
GO! GO GO GO!
うなる うなるぞ ロープがうなる 敵を捕らえて放さない
右に左に投げ飛ばせ とどめだライダーひざ落とし
ドーンドーン バンバーン! 爆焔に
ドーンドーン バンバーン! 立ち上がる
ライダーマン! ライダーマン! 怒涛の戦士
回る 回るぞ ドリルが回る 岩もぶち抜く魂だ
大地に響く雄叫びは 吼えろモートルクラッシャー
ガーンガーン ダンダーン! 闇砕く
ガーンガーン ダンダーン! 赤い星
ライダーマン! ライダーマン! 光の勇者
攻めて来る 来る 怪人軍団 スィングアームで薙ぎ倒せ
パワーアームに換装だ 必殺ライダーブースター
ギューンギューン キンキーン! 地平線
ギューンギューン キンキーン! 駆け抜ける
ライダーマン! ライダーマン! 黒きチャレンジャー
エンディングテーマ(案2:DA PUNPやバブルガム・ブラザースのようなラップ系の歌手を起用される場合)
「TAKE OVER RIDER」
Done Bang Burn Burn! Done Bang Burn!
Done Bang Burn Burn! Done Bang Burn!
Done Bang Burn Burn! Done Bang Burn!
(Take over Rider)
Done Bang Burn Burn! Done Bang Burn!
Done Bang Burn Burn! Done Bang Burn!
Done Bang Burn Burn! Done Bang Burn!
(Take over Rider)
爆焔の中立ち上がる 怒涛の戦士立ち上がる
うなるStrings振り回せ
絡みついたなら 放さない
Done Bang Burn Burn! Done Bang Burn!
Done Bang Burn Burn! Done Bang Burn!
Done Bang Burn Burn! Done Bang Burn!
(Take over Rider)
闇を砕いて赤い星 雄叫び上げて赤い星
回るBig hornで砕け散れ
岩をもぶち抜く このSoul
Done Bang Burn Burn! Done Bang Burn!
Done Bang Burn Burn! Done Bang Burn!
Done Bang Burn Burn! Done Bang Burn!
Done Bang Burn Burn! Done Bang Burn!
悪魔に明日を 渡さぬように
憎しみ昨日に ポイと捨ててきた
There
Done Bang Burn Burn! Done Bang Burn!
Done Bang Burn Burn! Done Bang Burn!
Done Bang Burn Burn! Done Bang Burn!
(Take over Rider)
地平線まで駆け抜ける 黒きチャレンジャ駆け抜ける
迫るDaemons蹴散らすぜ
手を変え品変え 姿変え
Done Bang Burn Burn! Done Bang Burn!
Done Bang Burn Burn! Done Bang Burn!
Done Bang Burn Burn! Done Bang Burn!
(Take over Rider)
Done Bang Burn Burn! Done Bang Burn!
Done Bang Burn Burn! Done Bang Burn!
Done Bang Burn Burn! Done Bang Burn!
Done Bang Burn Burn! Done Bang Burn!
Don! Bang Bang!
Don! Don! Bang Bang!
