健康な住宅



1.湿度

   湿度と人間の健康には大きく関係します。一般にアレルゲンといわれています。
ダニの発生は50%以下で少なくなり、カビは55%以下ではほとんど発生しません。
しかし、人の口腔粘膜の乾燥限界湿度は20度では50%、25度では40%ですので
あまり乾燥し過ぎてもいけません。また、インフルエンザの感染率は湿度40%では70%、60%では51%、
80%では41%となり湿度の高い方が感染率は少なくなります。
 結論としては季節や環境にもよりますが、理想は50%、範囲としては
40%〜70%前後になるのではないでしょうか。



2.空気汚染


 
 最近の住宅に使用されている新建材はホルムアルデヒドなど人体に有害なガスを発生するものが使用されています。展示場などで目がチカチカしたり鼻にツーンときた経験はありませんか。
 最近ではこれらを含まないものや微量のものも発売されています。
 また、生活する上で発生する臭気や二酸化炭素などによる汚染(?)も考えられます。



3.壁内結露
 

   中途半端な気密・断熱は住宅の寿命を縮め、人間の健康を害す恐れがあります。 結露は湿気を含んだ空気が冷やされた時に露点温度に達し発生します。わかりやすくいえば冷えたコップの表面につく水滴が結露になります。 このコップの表面と同じ現象が住宅の壁内でも発生します。
 外壁と内壁の間で生じた温度差は冷えたところで露点温度に達し、結露します。夏は冷房、冬は暖房によって生じた壁の温度差が結露を発生させるのです。

 対策として
 ・しっかりと気密・断熱し空気との接触面で温度差を出さない
 ・壁内の通気をしっかりと確保する
 が考えられます。



4.今回の住宅

  使用素材へのこだわり、特徴

(1) 安全素材の使用
 
  壁は石膏ボードに水性ペイント仕上げ、床など主要建材には極力ムク材を使用しましたので新築時にも目のチカチカなどの症状は全くありませんでした。


(2) 窓
 
   窓ガラスはアルゴンガス封入ペアガラスで窓枠はメタルクラッド(外がアルミ、内は木)ですので窓枠での結露はほとんどありません。


(3) 断熱材
 
   断熱材には吸水の少ないスチレンボードを使用しました。(正確には「採用しているハウスメーカーを選択」しました。)
 グラスウールでも問題はないのですが、施工時に気密をしっかりしないと内部に水分が入り性能を十分発生しないばかりではなく、かびか生えたり重みで下がったりして問題を生じることが考えられます。
 この辺は個人の好みで「○○社でなければ車ではない」というのと似ていると思います。


(4) メンテナンス性
   家にとってメンテナンスは必要不可欠です。
 キッチンの熱源(コンロ)には燃焼時の水分発生のない電気(IHクッキングヒーター)にし掃除の手間を、内壁は水性ペイントで(汚れたり気分転換に変えたい時でも自分で修理、変更出来る)、床材はムク材(傷がついてもやすりがけと塗装でOK)を使用しました。