○医療提供体制の確保に関する基本方針(平成十九年三月三十日)(厚生労働省告示第七十号)
医療法(昭和二十三年法律第二百五号)第三十条の三第一項の規定に基づき、医療提供体制の確保に関 する基本方針を次のように定め、平成十九年四月一日から適用する。
医療提供体制の確保に関する基本方針
この基本方針は、我が国の医療提供体制において、国民の医療に対する安心、信頼の確保を目指し、医 療計画制度の中で医療機能の分化・連携を推進することを通じて、地域において切れ目のない医療の提供を実現することにより、良質かつ適切な医療を効率的に提供する体制の確保(以下「医療提供体制の確保」という。)を図るための基本的な事項を示すものである。
都道府県においては、この方針に即して、かつ、それぞれの地域の実情に応じて、当該都道府県における医療提供体制の確保を図るための計画(以下「医療計画」という。)を定めるものとする。
第一 医療提供体制の確保のため講じようとする施策の基本となるべき事項
一 医療提供体制の確保のため講じようとする施策の基本的考え方
医療は、我が国社会の重要かつ不可欠な資産であり、医療提供体制は、国民の健康を確保するための重要な基盤となっている。
また、医療は、患者と医療提供者との信頼関係を基本として成り立つものである。患者や国民に対して医療サービスの選択に必要な情報が提供されるとともに、診療の際には、インフォームドコンセント(医師等が医療を提供するにあたり適切な説明を行い、患者が理解し同意すること)の理念に基づき、医療を受ける主体である患者本人が求める医療サービスを提供していく、という患者本位の医療を実現していくことが 重要である。安全で質が高く、効率的な医療の実現に向けて、患者や国民が、その利用者として、また、費用負担者として、これに関心を持ち、医療提供者のみに任せるのではなく、自らも積極的かつ主体的に医療に参加していくことが望ましく、そうした仕組みづくりが求められる。
さらに、医療は、周産期医療、小児医療(小児救急医療を含む。以下同じ。)からはじまり、終末期における医療まで、人生のすべての過程に関わるものであり、傷病の治療だけではなく、健康づくり等を通じた予防や、慢性の症状を持ちながらの継続した介護サービスの利用等様々な領域と関わるものである。また、医療の提供に際しては、医療分野や福祉分野の専門職種、ボランティア、家族その他様々な人が関わってくることから、医療提供者は、患者本位の医療という理念を踏まえつつ、医師とその他の医療従事者がそれぞれの専門性を発揮しながら協力してチーム医療を 推進していくことはもとより、地域において、患者の視点に立った医療提供施設(医療法(昭和二十三年法律第二百五号。以下「法」という。)第一条の二第二項に規定する医療提供施設をいう。以下同じ。)相互間の機能の分担及び業務の連携を確保するための体制(以下「医療連携体制」という。)の構築にも積極的に協力していくことが求められる。
国及び都道府県は、このような理念に基づき、少子高齢化の進展や医療技術の進歩、国民の意識の変化等も踏まえながら、安全で質が高く、効率的な医療を提供するための施策に積極的に取り組むことが不可欠である。
医療に対する患者や住民の意識、また、医療提供体制の現状は、都道府県により、あるいは各都道府県内においても都市部とそれ以外の地域とでは、大きな違いがあることから、具体的な施策を講ずるに当たっては、それぞれの地域の状況やニーズに十分配慮していかなければならない。
また、人口の急速な高齢化が進む中で、疾病の構造が変化し、がん、脳卒中、急性心筋梗塞及び糖尿病等の生活習慣病が増加している中、生活の質の向上を実現するため、特に、がん、脳卒中、急性心筋梗塞及び糖尿病に対応した医療連携体制の早急な構築を図ること、さらに、地域における医療提供体制の確保において重要な課題となる救急医療、災害時における医療、へき地の医療、周産期医療及び小児医療に対応した医療連携体制の早急な構築を図ることが必要である。
二 医療提供体制の確保に関する国と都道府県の役割
安全で質が高く、効率的な医療提供体制を確保するためには、都道府県が中心となって、その医療計画 に基づき自らの創意工夫で施策を企画立案及び実行し、国は都道府県の取組を支援することが必要である。
第二 医療提供体制の確保に関する調査及び研究に関する基本的な事項
一 調査及び研究に関する基本的考え方
医療提供体制の確保に関する調査及び研究については、以下の観点に配慮して実施する必要がある。
1 医療を提供する側の視点だけでなく、医療を受ける主体である患者の視点も踏まえる。
2 医療提供体制の量的な整備という観点だけでなく、医療連携体制の構築等質的な向上に資する観点も重視する。
3 患者や住民に対する医療機能に関する情報提供を推進するため、個別の医療提供施設の医療機能に限らず、地域の医療機能全体の概要を明らかにすることに資するものとする。
二 調査及び研究に関する国と都道府県の役
1 具体的な調査及び研究については、国と都道府県とがそれぞれ次のとおり行うこととする。
(一) 国は、がん、脳卒中、急性心筋梗塞及び糖尿病の四疾病並びに救急医療、災害時における医療、 へき地の医療、周産期医療及び小児医療の五事業(以下「四疾病及び五事業」という。)について調査及び研究を行い、疾病又は事業ごとに求められる医療機能 を明らかにする。
(二) 都道府県は、国の調査等に加え、法第六条の三第一項及び薬事法(昭和三十五年法律第百四十五 号)第八条の二第一項の規定により医療提供施設の医療機能に関する情報を把握するほか、患者や住民のニーズに沿った情報を把握するために独自の調査を行う こともできる。
なお、都道府県は、必要に応じて、法第三十条の五の規定に基づき、医療提供施設の開設者等に対し、 必要な情報の提供を求めることができる。
2 国及び都道府県は、医療機能に関する調査により把握した情報を公表することを通じて、医療連携体制及び地域の医療機能についての住民の理解を促進させることが必要である。
第三 医療提供体制の確保に係る目標に関する事項
一 目標設定に関する基本的考え方
医療提供体制の確保に係る目標については、以下の観点に配慮して定めることが必要である。
1 患者本位の、かつ、安全で質が高く、効率的な医療の提供を実現する。
2 医療連携体制の構築に資する医療機能の明確化を目指す。
3 地域の医療提供体制の概要を明らかにし、その改善を図る。
二 目標設定に関する国と都道府県の役割
都道府県は、本基本方針に基づく医療計画の見直し後五年間を目途に、四疾病及び五事業並びに当該都 道府県における疾病の発生の状況等に照らして特に必要と認める医療について、地域の実情に応じた数値目標を定める。
その際には、新健康フロンティア戦略や二十一世紀における国民健康づくり運動(健康日本二十一)な ど、「第七 その他医療提供体制の確保に関する重要事項」に掲げる諸計画等に定められる目標等を十分勘案するものとする。
都道府県は、数値目標の達成状況について、少なくとも五年ごとに調査、分析及び評価を行い、必要があるときは、都道府県はその医療計画を変更することとする。
国は、都道府県に対して、医療提供体制の確保に向けた実効性ある施策が図られるよう支援するものとする。
第四 医療提供施設相互間の機能の分担及び業務の連携並びに医療を受ける者に対する医療機能に関する情報の提供の推進に関する基本的な事項
一 医療連携体制の基本的考え方
医療連携体制の構築は、患者が可能な限り早期に居宅等での生活に復帰し、退院後においても継続的に 適切な医療を受けることを可能とし、居宅等医療の充実による生活の質の向上を目指すものであることを踏まえ、さらに、以下の点に留意することが求められる。
診療所における医療の提供に関しては、例えば、居宅等における療養を支える入院医療の提供も可能である有床診療所の特性など、各診療所の地域における役割を考慮することが重要である。その上で、身近な地域における日常的な医療の提供や健康管理に関する相談といったかかりつけ医の機能の向上を図りつつ、診療所相互間又は診療所と病院との業務の連携によって、診療時間外においても患者又はその家族からの連 絡に対し、往診等必要な対応を行うことができる体制の構築が求められる。
病院における医療の提供に関しては、質の高い入院医療が二十四時間提供されるよう、医師、看護師、薬剤師をはじめとした医療従事者の適切な人員配置を通じた勤務環境の改善が行われることが求められる。
これらの役割が、患者の視点に立って的確に果たされるよう、地域の診療に携わる医師等の団体の積極的な取組が期待される。
二 疾病又は事業ごとの医療連携体制のあり方
四疾病及び五事業に係る医療連携体制については、それぞれ以下の機能に即して、地域の医療提供施設 の医療機能を医療計画に明示することが必要である。これにより、患者や住民に対し、分かりやすい情報提供の推進を図る必要がある。
1 がん
がんの種別ごとの専門的ながん医療を行う機能、緩和ケアを行う機能及び相談支援を行う機能(がん診 療連携拠点病院、医療機能に着目した診療実施施設等)
2 脳卒中
救急医療の機能、身体機能を回復させるリハビリテーションを提供する機能及び日常生活に復帰させるリハビリテーションを提供する機能(発症から入院そして居宅等に復帰するまでの医療の流れ、医療機能に着目した診療実施施設(急性期・回復期・居宅等の機能ごとの医療機関)等)
3 急性心筋梗塞
救急医療の機能及び身体機能を回復させるリハビリテーションを提供する機能(発症から入院そして居 宅等に復帰するまでの医療の流れ、医療機能に着目した診療実施施設(急性期・回復期・居宅等の機能ごとの医療機関)等)
4 糖尿病
重篤な疾病を予防するための生活指導を行う機能及び糖尿病による合併症を含めた疾病の治療を行う機能(発症から居宅等で継続して治療するまでの医療の流れ、医療機能に着目した診療実施施設等)
5 救急医療
休日夜間急患センターや二十四時間対応する診療所等で初期の救急医療を提供する機能、緊急手術や入院を必要とする救急患者に医療を提供する機能及び生命にかかわる重篤な救急患者に救命医療を提供する機能(都道府県内のブロックごとの救急医療機関の役割、在宅当番医制又は休日夜間急患センター・入院を要する救急医療機関・救命救急センターに実際に搬送される患者の状態、自動体外式除細動器(AED)等 病院前救護体制や消防機関との連携(病院間搬送を含む。)等)
6 災害時における医療
災害時に被災地へ出動し、迅速に救命医療を提供する機能、その後避難所等において診療活動を行う機能、被災しても医療提供を引き続き維持し被災地での医療提供の拠点となる機能及びNBCテロ(核兵器、生物兵器、化学兵器等によるテロをいう。)等特殊な災害に対し医療支援を行う機能(都道府県内外での災害発生時の医療の対応(災害派遣医療チーム(DMAT)の整備状況と活用計画を含む。)、広域搬送の方法、後方医療施設の確保、消防・警察等関係機関との連携、広域災害・救急医療情報システムの状況、災害拠点病院の耐震化・医薬品の備蓄状況、災害に対応した訓練計画等)
7 へき地の医療
へき地保健医療計画と整合性がとれ、継続的にへき地の医療を支援できる機能(第十次へき地保健医療対策を踏まえた対応、搬送・巡回診療・医師確保等へき地の支援方法等による連携体制等)
8 周産期医療
正常な分娩を扱う機能(日常の生活・保健指導及び新生児の医療相談の機能を含む。)及び高度な診療を要するリスクの高い分娩を扱う機能(妊産婦の状態に応じ、居宅等に戻るまでの医療の流れ、病態・医療機能に着目した診療実施施設、総合周産期母子医療センターと地域の周産期医療の医療連携体制(搬送体制を含む。)、自治体立病院等の産科に関する医療資源の集約化・重点化等)
9 小児医療
小児の健康状態の相談を行う機能、在宅当番医制、休日夜間急患センターや二十四時間対応する診療所等初期の小児救急医療を提供する機能、緊急手術や入院を必要とする小児救急患者に医療を提供する機能及び生命にかかわる重篤な小児救急患者に救命医療を提供する機能(発症から外来での通院や入院を経て居宅等に戻るまでの医療の流れ、病態・医療機能に着目した診療実施施設、小児救急医療の提供体制(在宅当番 医制又は休日夜間急患センター・入院を要する救急医療機関・救命救急センター・病院間搬送・電話相談事業等)の状況、自治体立病院等の小児科に関する医療 資源の集約化・重点化等)
救急医療において、生命にかかわる重篤な救急患者に救命医療を提供する機能を有する医療機関である 高度救命救急センターを医療計画に明示する場合には、広範囲熱傷、急性中毒等の特殊疾病のうち、特に当該センターが対応体制を整備しているものについて記載する必要がある。なお、この場合においては、当該都道府県内のセンターに限らず、広域的に対応する隣接県のセンターを記載することも可能である。
精神科救急医療については、輪番制による緊急時における適切な医療及び保護の機会を確保するための機能、重度の症状を呈する精神科急性期患者に対応する中核的なセンター機能を強化することが求められる。
救急医療や災害時における医療については、患者の緊急度、重症度等に応じた適切な対応を図ることが重要である。したがって、地域の実情に応じ、ドクターヘリコプター(必要な機器等を装備し、医師等が同乗することにより救命医療が可能な救急専用ヘリコプターをいう。)や消防防災ヘリコプター等を活用することも有用であると考えられることから、救急搬送に携わる消防機関等との連携を一層推進することが求め られる。なお、ヘリコプターの活用については、複数の都道府県による共同運航体制を整備することも考えられる。
離島やへき地における医療については、医師等の個人の努力に依存するのではなくへき地保健医療対策 に基づく各般の施策による充実が必要であり、特に、公的医療機関や社会医療法人等の役割の明確化を通じ、医師等の継続的な派遣による支援体制の確立等に努める。また、各都道府県において、効率的な救急搬送体制が確保されるよう努めることが必要である。
周産期医療については、地域の助産師の活用を図り、診療所や助産所等とリスクの高い分娩を扱う病院 との機能の分担及び業務の連携の充実に努めることが必要である。さらに、周産期医療体制の整備を進める中で、近隣都道府県との連携体制を必要に応じて確保 することや救急医療との連携体制を確保することも重要である。また、NICU(新生児集中治療室)退院後の未熟児等に対する後方支援施設等における継続的な医療提供体制の構築が必要である。
小児医療については、小児科医師や看護師等による小児救急電話相談事業等による健康相談を支援する機能を充実させるとともに、診療所が当番制等により初期の小児救急医療を二十四時間体制で担うことを通じて、拠点となる病院が重症の小児救急患者に重点的 に対応することを可能とする体制を構築することが必要である。
三 救急医療等確保事業に関する公的医療機関及び社会医療法人の役割
公立病院等公的医療機関については、その役割として求められる救急医療等確保事業(法第三十条の四 第二項第五号イからヘまでに規定する救急医療、災害時における医療、へき地の医療、周産期医療、小児医療に係る業務の実施状況を病院ごとに明らかにするとともに、救急医療等確保事業に係る業務を担う社会医療法人の積極的活用を図り、その活用状況も併せて明らかにすることが重要である。
四 医療機能に関する情報の提供の推進
都道府県は、法第六条の三第一項及び薬事法第八条の二第一項を通じて把握した医療提供施設の情報に ついて、患者や住民に分かりやすく明示することが必要である。
さらに、都道府県は、それぞれの地域の実情に応じて、任意の情報の把握の方法やより効果的な情報提 供のあり方等を検討することが必要である。
五 居宅等における医療の確保
看取りの体制を含めた居宅等における医療のあり方については、かかりつけ医等により、医療を受けながらの居宅等での生活を希望する患者及び家族に対し適切な情報提供がなされることに加え、診療所、病院、訪問看護ステーション、薬局等の相互間の機能の分担と業務の連携の状況を医療計画に明示することにより、地域の住民に情報提供がなされることが重要である。
また、療養病床の再編成も踏まえ、保健医療サービスだけでなく介護サービスも含めた地域のケア体制を計画的に整備するため、住宅政策との連携を図りつつ、療養病床の円滑な転換を含めた地域におけるサービスの整備や退院時の相談・支援の充実等に努めることが求められる。
六 薬局の役割
薬局については、医療提供施設として、四疾病及び五事業ごとの医療連携体制の中で、調剤を中心とした医薬品や医療・衛生材料等の提供の拠点としての役割を担うことが求められる。また、都道府県において、薬局の医療機能を医療計画に明示することにより、 患者や住民に対し、分かりやすい情報提供の推進を図ることが重要である。
七 医療の安全の確保
都道府県、保健所を設置する市及び特別区は、医療提供施設が講じている医療の安全を確保するための 取組の状況を把握し、医療の安全に関する情報の提供、研修の実施、意識の啓発等に関し、必要な措置を講ずるよう努めることが重要である。また、医療安全支援センターを設置し、住民の身近な地域において、患者又はその家族からの医療に関する苦情又は相談に対応し、必要に応じて当該医療提供施設に対して、必要な助言を行う等の体制を構築するよう努めることが重要である。
第五 医師、歯科医師、薬剤師、看護師その他の医療従事者の確保に関する基本的な事項
一 医療従事者の確保に関する基本的考え方
医師、歯科医師、薬剤師、看護師等の医療従事者については、将来の需給動向を見通しつつ養成を進め、適正な供給数を確保するとともに、地域的な偏在や診療科間の偏在への対応を進めることが必要である。その際、医療提供施設相互間における医療連携体制を構築する取組自体が偏在解消への対策になること、また、都道府県が中心となって地域の医療機関へ医師を派遣する仕組みを再構築することが求められている ことを踏まえ、都道府県においては、法第三十条の十二第一項に基づき、特定機能病院、地域医療支援病院、公的医療機関、臨床研修病院、診療に関する学識経 験者の団体、社会医療法人等の参画を得て、医療従事者の確保に関する事項に関し必要な施策を定めるための協議を行い、そこで定めた施策を公表し実施してい くことが必要である。
二 医療従事者の資質向上に関する基本的考え方
医師については、臨床研修の必修化を通じ、すべての医師が、医師としての人格をかん養し、患者との良好な信頼関係の下に患者を全人的に診ることができるよう、基本的な診療能力を身につけることが求められる。
歯科医師については、臨床研修の必修化を通じ、すべての歯科医師が、歯科医師としての人格をかん養し、総合的な歯科診療能力を身につけることが求められる。
薬剤師については、医療の高度化と専門化に対応するため、より高度な知識と技術を有する薬剤師の養成強化を含め、継続的な資質向上に努めることが求められる。また、薬学教育において、医療機関や薬局の協力の下、充実した実務実習を行うこと等を通じて、 臨床に係る実践的な能力を培うことが求められる。
看護師等については、看護基礎教育において、医療機関、訪問看護ステーション、行政機関等の協力の下、充実した臨地実習を行うこと等を通じて、実践能力を培うことが求められる。また、医療の高度化と専門化に対応するため、より高度な知識と技術を有する看護師等の養成強化とともに、新卒者に対する研修を含め、継続的な資質の向上に努めることが求められる。
医師等他の医療従事者の負担軽減に向け専門業務に可能な限り特化できるよう病院全体で適切に支援できる体制を整備するため、事務職員を含めた職員全体の資質の向上を図ることが重要である。
第六 医療計画の作成及び医療計画に基づく事業の実施状況の評価に関する基本的な事項
一 医療計画の作成に関する基本的な事項
都道府県の医療計画の作成に当たっては、「第二 医療提供体制の確保に関する調査及び研究に関する基本的な事項」の観点を踏まえた医療機能調査を通じて把握される情報を基礎として行う必要がある。
四疾病及び五事業に係る数値目標については、都道府県において、「第三 医療提供体制の確保に係る 目標に関する事項」で示した方針に即して、かつ、評価可能な具体的なものとすることが必要である。
四疾病及び五事業に係る医療連携体制については、都道府県において、「第四 医療提供施設相互間の 機能の分担及び業務の連携並びに医療を受ける者に対する医療機能に関する情報の提供の推進に関する基本的な事項」で示した方針に即して、かつ、患者や住民 に分かりやすい具体的なものとすることが必要である。
「第五 医師、歯科医師、薬剤師、看護師その他の医療従事者の確保に関する基本的な事項」に即し て、具体的な施策を明示することが重要である。
基準病床数の算定においては、医療圏に関する考え方は従来と変わるものではないが、四疾病及び五事 業に係る医療提供体制の確保においては、従来の二次医療圏ごとの計画ではなく、地域の実情に応じた計画を作成することに留意する必要がある。その際、既存の医療提供施設の医療機能を明確に患者や住民に示すことに重点を置くことが重要である。
二 事業の実施状況の評価に関する基本的な事項
事業の実施状況に関する評価については、都道府県は、設定した数値目標を基に、事業の達成状況を検証することにより、次の医療計画の見直しに反映させることが求められる。
第七 その他医療提供体制の確保に関する重要事項
医療計画及びそれに基づく具体的な施策を定めるに当たっては、健康増進法(平成十四年法律第百三号)等医療関係各法や障害者自立支援法(平成十七年法律第百二十三号)等の規定及び以下の方針等に配慮して定めることが求められる。
1 新健康フロンティア戦略
2 二十一世紀における国民健康づくり運動(健康日本二十一)及びその地方計画
3 がん対策基本法(平成十八年法律第九十八号)に定めるがん対策推進基本計画及び都道府県がん対策 推進計画
4 健康増進法に定める基本方針及び都道府県健康増進計画
5 介護保険法(平成九年法律第百二十三号)に定める基本指針及び都道府県介護保険事業支援計画
6 療養病床の再編成に当たり国が示す指針及びそれに沿って各都道府県で定める構想等
7 障害者自立支援法に定める基本指針及び都道府県障害福祉計画
8 高齢者の医療の確保に関する法律(昭和五十七年法律第八十号)に定める医療費適正化基本方針及び都道府県医療費適正化計画