渓流釣り  98,5,22

 話は前回釣行からお話しする必要があります。(この日記には書いてありません)
 仕事の関係で先回の釣行は午後からということになったのですが、日中かなり気温が上がっておりあまり遠くへでかける気もせずどこか近くで釣れないものかと出かけたのが自宅から灼く15分ほどの常願寺川の中域である。こんなとこにイワナはいないであろうが、ヤマメならどうかなと期待して釣りはじめる。しかし、ウグイの連発。2時間くらいの釣りでぶどう虫、1パックと前回の残り半分位を使い切るくらいアタリ頻発。
 ウグイとはいえ30センチオーバーともなると渓流竿でのやりとりするのは初心者故なかなか大変。流れから寄せ、竿をすこしづつしまい込みキャッチ。まだまだ竿の調子と取り込みには自信がなかったのですが、結構勉強になる。結局全くボウズに終わるがそれなりに満足して帰宅する。(負け惜しみではありません)
 まさかこれが今日の釣りに役立つとはそのときは思ってもみませんでした。

 同じ場所ばかりで芸がないなあと思い、昨日行きつけの釣り具店で富山県の渓流の地図を買い込み色々調べてみるが、図面上だけではなかなかわからずとりあえずいつもの場所へ出かけることにする。
 気合いが入って早起きし、ほぼ夜明けと共に竿出しする。気合いとは裏腹に今日は全くアタリなし。いままで釣れた場所を探っていくが一度エサがかじられたような跡があった以外は全くあたらず。いままでの中で一番水量少なく、魚も敏感になっているのかなと思いつつ、往路はボウズ。いつも同じ道を引き返すのだが、丘のほうから回ろうかと一瞬思うがあまりにアタリがなかったことに少し不満でもう一度復路釣り上がることにする。
 ラス前ポイントで小さいながら19センチのイワナゲット。何とかボウズのがれホッとする。場所を変え新ポイントでも捜そうかななんて思う。
 いよいよラストのポイント。数投するものの全くあたらず、ダメだなと思いつつ無意識に振り込むと目印が震えるように動き、スッと合わせを入れると間違いなくヒット。落ち込み際を左右に何度か走る。なかなか姿を見せないので ”ちょっと大きいのかな” さらにときおり止まる。根がかりかと思い少し竿を持ち上げるとまた動きだし間違いなく付いている。そして左の木の枝が沈んでいる場所に近づき”やばい! ”と思った瞬間スッと穂先が軽くなる。なんとハリス切れかと思えばハリはずれである。
 ハーとため息。大物って感じはするものの姿を見ていないので案外すぐにあきらめがつく。ただ残念だったのでダメだとは思いつつ、ハリを点検しエサを付け替え振り込む。その3投目。再びヒット。
 やはりかなりの手応え。全く姿は見せない。左右に走り続ける。あまりにもヒット地点が近いため竿を1本、2本と縮めやりとりしやすいようにする。足場も移動しキャッチングに備える。まさに先回釣行での練習の成果である。
 そのうちヤツはいきなり下流に向かって突っ込んできた。やばいぞ!と思い竿をあおってなんとかこちらに向かった時自分の際にはじめて姿を見せる。
 でかい!!
 その姿は私にはまるでサケのように見えた。手前に寄せ無事キャッチ。(実はこの間無我夢中であまりおぼえてないのである)いままでにない黒みがかった魚体。いままで釣ったイワナとはまるで様相が違う。鼻が少し曲がり精悍な顔つき。タモの中で暴れまくる。岸にあがりさっそく計測しようとするが、暴れて計らせてくれない。よっぽど私に釣られたのがくやしかったのだろう。私のような初心者に、、ビクの窓からはとても入らずなんとか開けて入れるものの重たい。
 しかし、クロダイであれば一度ばらした後に食いつくなんてまず考えられない。イワナのどん欲さを感じる。ここの主だったのだろうか、リリースしたほうがいいのだろうかなどと海では考えたことないことが頭をよぎる。それほどあの魚体のすごさを感じた。
 その後、再び釣りをはじめたものの腰のビクで暴れる魚に集中できず、150%満足して納竿。車に戻ってデジカメで撮影中もまだ暴れなかなか記念写真とれず。まだ時間は6時半。ご満悦で帰宅。
イワナ 42センチ 重量は未計測