第24話
狐の嫁入りその2
富山市猪谷
田口のばあちゃんが、前庭で孫と一緒に十五夜のお団子を作りながら、何気なく川向かいを見ると、東猪谷から舟渡にかけて、提灯の灯が長々と点滅していました。
「ウアー狐の嫁入りだ。見て御覧。ほれ、あれが狐の嫁入りだよ・・・」
ばあちゃんが、せっせとお団子を作りながら、狐の嫁入りを見ている間に、お団子の数が、だんだん少なくなって行くのを、そばの孫は、不思議そうに見ていました。
(加藤あやさんのお話)
「村の今昔」細入歴史調査同好会編