第63話 御前山雨乞岩屋祭礼 富山市船峅
御前山頂上から急な坂道を下り、沢つたいに三十分程度歩くと巨大な岩がある。眼下に神通川、飛騨街道が一望に見渡せる。
この岩屋のあるところは尾根筋より二分下がりのところで、寺家集落の領域に入るといわれている
この大岩の基部には大きな洞窟があって、その中に祠があり不動尊が祀ってある。昔から雨乞いをすれば大変霊験があり、晴天続きになるとこの雨乞いを心待ちにしたといわれている。
昔、何十日も日照りが続いたとき、ここに不動尊を祀り、雨乞いをすると六月十三日に初めて雨が降ったということで、今でも毎年六月十三日に雨乞岩屋祭礼を行っている。平成十七年からは十三日前後の土曜日にするという。
帝龍寺が社僧として祭礼を行っている。
平井一雄
船峅山帝龍寺 「年間諸行事表」のこと