魂の叫び


        熟慮断行               禅智               何かを決めなければならないとき 私は歩き出す 歩きながら こんな場合 あんな場合と 全ての智慧と勘で結果を予測する 知り合いとすれ違っても気付かず 美しい植物が生えていても気づかない 私は何モノかに取り憑かれたかのように 一心不乱に歩きながら考える そして  疲れが出始めたころに結論が出る 若いころはこの段階で行動していた しかし この頃は違って来た 歳を重ねるに従い この結論について ああだ こうだとこねくり回し 納得できたところで 何日間あたため 変わらない時に決断するようになった 早いことが美徳のようにとりだたされて いるとんでもない時代になった    
   


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