魂の叫び


  ある早期退職                禅智 閑に負けて 梅雨のうっとうしさにも負けて 窓を開けっ放しひたすら部屋に閉じ籠る 東に病気の人がおれば自ら招いたと諭し 西に希望に満ちた人を見つけると いつまでも続かないとやる気を削ぎ 南から相談したい人が来れば 金以外ならと安請け合いをし 北の方で仕事をしている人を見れば 人生は儚いと憐れみえたたえる 増えることのない通帳を前に一日10円 100円を節約し国民負担に数万円払う 朝は誰よりも早く起き 朝刊は記事よりチラシを丹念に読む 勤労の義務には少しの呵責を感じながら この時給では国民はそう活躍できない と社会の無常を感じる そういう人に私はなりたくない    
   


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