![]() |
![]() ![]() |
![]() 第 81 号 平成22年9月発行 |
富山県富山市舟倉2334 高野山真言宗 船峅山 帝龍寺 |
【9月の予定】 9月 1日 舟倉用水殉難者慰霊祭 9月12日 池原山鳥宮祭・観音祭 【10月の予定】 行事の予定はありません |
![]() |
◆高野山真言宗では、檀信徒の中から、お大師さまを深く信奉し、宗門の興隆や人心の教化に協力していただける方を、「参与」に委嘱しています。当山では、総代として寺門興隆にご協力いただいている6名の方々を推薦し、このたび委嘱状と輪袈裟及び記章が届きました。参与の皆さんには、富山県や北陸ブロックでの宗派行事等のご案内をさせていただきます。
年会費が必要ですが、高野山では参与輪袈裟を付けた方が大切にされ、拝観料などの優遇制度もあります。檀信徒の方で、関心のある方はお気軽にご相談ください。
◆高野山真言宗では、こころの便り事業として、在宅要介護者と独り暮らし高齢者に援助品を届けています。当山でもこの事業を利用し、これまでにタオルや法話テープ、カレンダー等を届けてきました。今年度も申請を行い、該当される皆さんに援助品をお届けしたいと思います。
◆お寺の鐘◆
お寺の吊り鐘には、鐘楼に吊り下げられている大きな鐘(梵鐘)と本堂の外壁などに吊り下げられている小さな鐘(喚鐘)があります。
梵鐘は、時刻を知らせる鐘として庶民に親しまれてきました。江戸時代には、午前午後とも0時に九回、2時に八回、4時に七回、6時に六回、8時に五回、10時に四回の鐘を鳴らして時を知らせました。「明け六つ」や「暮れ六つ」のように鐘の回数で時刻を表したわけです。当山の梵鐘は、第二次世界大戦の折に拠出され、昭和35年に再鋳造されたものです。現在は、季節ごとの日没時刻を目安に時間を決め、毎日夕方のみ6回撞いています。また、午後に仏事が行われる日には、正午に9回撞くようにしています。四国八十八箇所などの霊場寺院では、お参りの前に鐘を撞くこともできます。
喚鐘は、法要の開始を知らせる鐘として使われており、当山でも年中行事としての法要開始時には、三通三下(・・・………、・・・………、・・・………、・・・)の鐘を鳴らしています。今ではサイレンなどに変わった所も多いのですが、火の見櫓などの消防施設には、火事を知らせるための鐘が備え付けられていました。なお当山の喚鐘は、戦時下の拠出を免れたもので、当山中興第59世祐寶和尚により享保20年(1735年)に鋳造されたものと伝えられています。
電子化、デジタル化された社会で、鐘の音に代表されるアナログ音は、私たちの心に深く響き、安寧を与えてくれるように思います。百八の煩悩消滅を願って年越しに打ち鳴らされる除夜の鐘の音を聴いて、心が洗われるように感ずる人も多いのではないでしょうか。