ハッピーマンデー法、週休2日制により1年の1/3近くは休み。
長期休暇の先進地・欧米に比べて少ない日数ではない。日本とヨーロッパの違いはまとめて取れるか否か、である。国際労働機関(ILO)では、「すべての労働者に約2週間の連続した休暇を与えなければならない」と決めている。日本はこれに批准していない。
日本にも長期休暇制導入の機運が生じている。
平成12年・経済団体連合会
「休暇を取得しやすい社会環境の整備へ向けて」の中で、長期休暇の促進を提言。

平成14年・内閣府
経済活性化対策の一環として、長期休暇促進を積極的に取り組む方針を打ち出す。
いよいよ日本においても「長期休暇」を取ることができる時代がやってくる!
長期休暇制度が導入された場合、旅行に起こる変化は?
@海外旅行への指向を強める。国内の観光地が対応しきれない場合はその傾向がさらに強まる。
A1日あたりの旅行費が減少し、高額な宿泊施設は敬遠される。
B長期滞在しても退屈しない観光地、ゆったりとした気分に浸れる観光地が好まれる。
C長期滞在となれば居住地から遠いところでも、長期滞在にふさわしい場所を選択する。
D長期間の旅行では個人、家族、さらにそれらの集合体である企画募集団体が多くなる。
つまり、今までの「観光旅行」を考え直す必要がある!
そこで!!
立山でやるべきこと
アルペンルートはまだまだ1泊の旅行が中心。1日での通り抜け、せいぜい1泊の滞在がほとんど。そこで私たちがやっておくべきことはただひとつ。来るべき長期休暇時代に先駆けて、受け入れる準備をすること。すなわち日本人の観光のスタイルを変えることである
@立山の自然を保ち続けること
 説明するまでもなく、私たちの宝物である立山の自然を守り抜くことが生き残る道である。
A滞在しても飽きることのない魅力をアピール
 長期に滞在するときには、朝夕の風景をゆったり眺めて過ごす以外にも日々の活動も魅力になる。立山の場合は「自然の中での活動」がメインになる。しかし訪れる人すべてが自然の中での遊びの楽しみを知っているわけではない。そこで「こういった楽しみがありますよ」というような提案をし続けることが大切。
Bプログラムの作成、人材育成
滞在する中での活動プログラムの作成、そして活動をサポートする人を育てていくことも必要である。さらに活動の際は乗物での移動が出てくるので、滞在中の乗車券、高原バスの途中下車・乗車も考える必要がある。
C宿泊料金の見直し
 現在の1泊2食型の料金体系で、長期滞在できる人は少ない。そこで長期滞在を優遇する料金体系、さらに「一人○○円」ではなく、「一家族○○円」といった家族向けの部屋や料金も出していく。また宿泊施設の種類も<高額でフルサービスに近い形>と<低額でセルフサービスに近い形>で選べるように複数用意しておくべきである。建物を増やすことは出来ないので、「長期滞在プラン」など宿泊プランなどによって提供していく。

私案 立山における長期滞在プラン