船峅山帝龍寺報
ふなくらまんだら

第 149 号
平成28年5月発行
富山県富山市舟倉2334  高野山真言宗 船峅山 帝龍寺

今月の行事

【5月の行事】
 (帝龍寺の行事はありません)

【6月の行事】
 4日(土)宗祖降誕会(圓城院様にて:中組行事)
11日(土)雨乞岩祭礼(寺家町内会行事)

お知らせ

◆ 帝龍寺門前の寺家公園には平和地蔵尊が祀られていましたが、第2次世界大戦中の昭和19年に拠出され、台座のみが残されていました。この場所は西国33観音巡拝路の起点でもあることから、寺家公園風致保存会では、地域住民の協力の下で新たに「平和観世音菩薩像」を造立し、平和への願いを引き継ぐことになりました。10月30日(日)に除幕式及び開眼供養が行われる予定です。観音像造立に併せて、西国33観音それぞれの御詠歌を記した看板を作成して設置することになりました。以前は木製の看板が設置されていましたが、長年の風雨で散逸し支柱のみが残されていたもので、今回はアクリル板で作成されました。
◆ 弘法大師が修行行脚された霊場を巡る「四国八十八ヶ所遍路団体参拝」の参加者を募集しています。第1回は平成28年10月20日(木)〜23日(日)の日程で、第1番霊山寺から第27番神峯寺を参拝する予定です。旅行費用は一人7万円を集金させていただきます。8月20日までの募集とし、30名〜40名の参加を予定しています。既に数名の方から申込みをいただいていますので、希望される方はお早めにご連絡ください。遍路用品のご案内も併せて配布いたしますので、どうぞご利用ください。参加される方には、着用白衣と金剛杖、輪袈裟、納め札、念珠、納経帳または納経軸等の準備をお願いしています。ご不明な点があれば、帝龍寺までご連絡ください。

ひとこと法話

◆有頂天◆
「有頂天」といえば、「有頂天になって喜んだ」とか「有頂天になるな」などと使われますが、有頂天とは何のことでしょうか。
 仏教では、私たちの生きている世界を欲界(よくかい)、色界(しきかい)、無色界(むしきかい)の三界に分け、欲界が一番下にあり無色界を最上世界と位置づけています。解脱を目指す修行者にとっては、欲界と色界を脱して無色界へ達することが理想とされます。「有頂天」とはこの最上世界の頂点を指す言葉なのです。したがって「有頂天になる」とは、修行が成就して三界の頂きである理想の世界に登りつめることです。
「有頂天」は「非想非非想天」とも呼ばれ、ここに至ってもまだ僅かな煩悩が残っており修行が足りないとされるため、手放しで喜ぶことを戒める言葉になったようです。
 覚りを得られたお釈迦様でさえ、生涯を通じて修行を続けられました。欲界の煩悩にまみれて過ごしている私たち凡夫はなおさら、覚りの世界に一歩でも近づけるよう日々精進努力をしなければなりません。

ご 意 見
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