船峅山帝龍寺報
ふなくらまんだら

第 167 号
平成29年11月発行
富山県富山市舟倉2334  高野山真言宗 船峅山 帝龍寺

今月の行事

【11月の行事】
  5日(日)光明真言加持土砂法会(報恩講)
 12日(日)弘誓会第85回総開帳(円隆寺・浄禅寺)
  随時 檀家各家報恩講
【12月の行事】
 30日(土)古仏撥遣(御守・御札等お焚き上げ)
 31日(日)除夜の鐘

お知らせ

◆ 11月5日(日)に中組結衆寺院を招き当山報恩講(光明真言加持土砂法会)を厳修します。物故者追悼の御詠歌と法要に加え、射水市金胎寺住職志村慧雲師の法話を予定しています。昼食を準備していますので、お昼までにおいでください。また12日(日)には、富山市梅沢町の円隆寺(天台宗)と浄禅寺(時宗)で第85回弘誓会新西国三十三所総開帳御砂踏み法要が行われます。当山も25番札所として千手観音様を奉持しますので、お参りいただければ幸いです。
◆ 例年のように11月中に報恩講の檀家回りをさせていただきます。お大師さまへの報恩謝徳と先祖代々精霊の増進仏果を旨とする法要です。11月〜12月に法要を予定されている家については、法要と合わせて実施いたしますので、ご了解ください。
◆ 10月19日(木)〜22日(日)に第3回四国参拝で、第44番大寶寺〜第59番伊予国分寺と別格9番文殊院(遍路開祖衛門三郎遺蹟)の全17か寺を巡拝しました。台風21号接近のため4日目の予定を短縮し、第61番香園寺〜第63番吉祥寺は次回に回すことにしました。難所の第45番岩屋寺も全員で参拝することができ、参拝団の結束が高まったように思います。次回は来年の3月15日(木)〜18日(日)に実施します。

ひとこと法話

◆だんな・ドナー◆
 「だんな」という言葉は「旦那」や「檀那」と書かれ、「主人」や「お金持ち」を意味する敬語のように使われますが、インド語の「ダーナ=布施をする者」が音写されたものです。実は、内臓移植手術の臓器提供者や半導体関連物質を表す「ドナー=donor」という英語もこれと同じ語源なのです。
 「布施」というと、お坊さんに読経をしていただいたときに渡すお金を指すと思われがちですが、六波羅蜜の最初に上げられているように、仏教徒の大切な行の一つなのです。お金や物だけでなく、誰かに何かをしてあげることも立派な布施行です。
 仏教では、三輪清浄として本当の「だんな」「ドナー」であるための教えが説かれています。それは、@してあげた行為に拘らない(能施)、Aしてあげた相手に拘らない(所施)、Bしてあげた物に拘らない(施物)の三つです。
 私たちはややもすると、自分が何かしてあげたことをよく覚えていて、つい相手に恩を着せてしまいがちです。たとえそれが相手に役立つものであっても、「くれてやる」という押しつけの気持ちではなく「受け取っていただく」という感謝の気持ちで布施行を積み上げていきたいものだと思います。

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