船峅山帝龍寺報
ふなくらまんだら

第 188 号
令和元年8月発行
富山県富山市舟倉2334  高野山真言宗 船峅山 帝龍寺

今月の行事

【8月の行事】
 5日(月) 施餓鬼会(塔婆供養)
13日(火)〜16日(金)を中心に 盂蘭盆会棚経
18日(日) 観音祭り(西国御詠歌奉唱と観音御開帳)
31日(土) 二百十日御祈祷(寺家町内会行事)
【9月の行事】
 (帝龍寺の行事はありません)
  修行大師像台座工事

お知らせ

◆ 8月5日(月)午後1時半より、当山の施餓鬼会を厳修します。施餓鬼会は、お盆を前に施餓鬼壇を設け、五色の施餓鬼幡に五如来をお迎えして、冥界をさまよう餓鬼に飲食を施すことで、檀信徒各家先祖の精霊を供養する法会です。一体200円で塔婆供養を承りますので、供養されたい精霊の戒名・法名や命日をお持ちください。なお、新盆を迎えられる精霊は個別の供養を行いますので、1名以上のお参りをお願いします。
◆ 8月18日(日)午前9時より、当山の観音祭りを行います。1か寺ごとに納め札を納めながら、西国三十三所の御詠歌をお唱えしてお参りします。お参りされる方は、納め札を書いていただく時間が必要ですので、30分前までにおいでください。帝龍寺で納められた納め札は、行事終了後に三十三観音巡拝路の各お堂に納めさせていただきます。健脚の方は、ご自身で納め札を納めながら巡拝することもできます。また、当日は午前8時半より正午まで観音堂の御開帳を行います。結縁綱や五鈷杵に触れて、観音堂本尊の富山県教育委員会指定重要文化財木造十一面千手観世音菩薩立像(正安2年造立)とご縁を結んでください。
◆ 当地出身の畔田弥一氏より修行大師像建立予定地の脇に五重の石塔を寄付したいという申し出があり、7月24日に設置が完了しました。お陰様で、多くの皆様から浄財が寄せられています。目標の8月末まで引き続きご協力をお願いします。

ひとこと法話

◆老人・老心◆
 私たちの地域では、60歳を迎えると老人クラブ入会のお誘いが来ますが、「老人」という言葉のイメージに抵抗を示す人が少なくありません。確かに「老」には、年をとったとか衰えたという意味があります。その一方で「老」には、経験を積んだとか徳が高いという意味もあることを忘れてはなりません。七福神の一人「寿老人」は福の神ですし、仏教で言う「老人」は老僧に対する敬称として使われます。
 よく使われる「老師」は、宗門の師となって修行僧を導く徳の高い僧を指す「老大宗師」の略で、30歳代や40歳代の僧であっても敬称として使われます。このように「老人」には「尊敬すべき人」という意味も内蔵されていることを知り、老人と呼ばれたらむしろ誇りに思ってもよいのではないでしょうか。
 親孝行の国で知られる中国では、子供が親を尊敬しているのはもちろん、父を老子と呼び、有難い親心を「老心」といって大切にしています。これが仏教に取り入れられ、仏の心は「老心」に他ならず、親が子供を思いやるように、仏様も衆生を思っているとされます。仏の慈悲心は、共に喜び共に悲しみ、子の心を我が心とする親心、即ち老心と同じだというわけです。
 老心をもつ人が老人であり、高徳の人の集まりが老人クラブだと考えれば、イメージも変わるのではないでしょうか。

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