船峅山帝龍寺報
ふなくらまんだら

第 52 号
平成20年4月発行
富山県富山市舟倉2334  高野山真言宗 船峅山 帝龍寺

今月の行事
 

【4月の予定】
 (帝龍寺の行事はありません)
 4月12日 姉倉比売神社春季祭礼

(その他)4月 8日 花まつり

お知らせ

◆3月9日(日)に涅槃会を厳修しました。たくさんの方にお参りいただき、ありがとうございました。涅槃団子は、焼いたり蒸したりしてお召し上がりいただくほか、小袋に入れお守りとしてお持ちいただくこともできます。
◆4月12日(土)は、姉倉比売神社の春季祭礼です。今年も、本地仏である虚空蔵菩薩さまと当山本尊大日如来さまに、獅子舞が奉納されます。

ひとこと法話

◆通夜と葬儀◆
 仏教では、人が亡くなりますと、僧侶に枕経を読んでもらい、親類縁者が集まって通夜、葬儀を執り行います。通夜や葬儀には、どんな意味があるのでしょうか。
 通夜は、葬儀の前夜、故人の遺体を守り菩提成就をお祈りするとともに霊を慰める法要です。当山では、読経に先立って、剃髪(おかみそり)と授戒名(戒名のお授け)を行い、故人を仏弟子としてのお姿を整えます。参列者の皆様とともに読経し、故人の修行行脚の旅支度をします。葬儀までの一夜を読経し通すのが本義ですが、現代社会ではそういう訳にもいきません。
 真言宗の葬儀は、内葬式と野葬式の二部構成で行います。内葬式は、職衆僧侶が読経する中、導師が仏弟子となった故人に真言密教の秘法を授ける潅頂(かんじょう)の儀式を行い、大日如来から脈々と受け継がれた血脈に名を列ねるものです。野葬式は、職衆が茶湯等をお供えした後、導師が松明で大日如来の種子(しゅじ)を書いて棺に点火し、諷誦文を授けるものです。この後参列者の焼香を行います。真言宗の葬儀は長いと言われますが、このような意味があるため時間がかかるのです。
 葬儀までは、迷わず浄土へ行っていただきたいという意味で、線香は一本のみ立てます。地域や寺院によって形式やお経が多少異なりますが、儀式の意味を考えてお参りすることで、お参りの気持ちが故人の霊に届きやすくなるのではないでしょうか。

ご 意 見
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