アルペンルートとは?
立山黒部アルペンルートとは

アルペンルートの交通機関

アルペンルートの事業概要

アルペンルートの自然環境・環境保全の取り組み

アルペンルート運営の工夫

アルペンルートの歩み

アルペンルートの理念


立山ってこんなところ
立山黒部アルペンルートとは
日本の屋根と称される立山連峰を貫き、北陸・富山と信州・大町とを結ぶ一大山岳観光ルートです。
 立山黒部一帯は、中部山岳国立公園に指定されており、雄大な山岳風景、貴重な動植物たちが迎えてくれます。
  詳しくはこちらから!!
アルペンルートの交通機関
見どころ紹介! マップをクリックしてね。
富 山
34.0q  1時間 電車 富山地方鉄道
のどかな田園地帯を走ります。
大阪、東京にお住まいの方、どこかで見たことのある車両に乗ることができるかもしれません。
特急は昔の西武・「レッドアロー」の車両、各停は京阪です。
立 山(標高475m)
1.3km  7分 立山ケーブルカー 立山黒部貫光
登る場合は、右手に真川の渓谷、左に材木石が見られます。(下りはその反対。以下同じです)
美女平・びじょだいら(977m)
立山が女人禁制のころ、登った女性が杉の木(美女杉)に変えられてしまったという伝説からついた地名。美女平からブナ坂一帯は「森林浴の森100選」にも選ばれています。鳥たちの声を聞きながら、ゆっくり歩きましょう。
23.0km  50分 高原バス 立山黒部貫光
乗るなら、左側の座席。称名滝御赦免(ソーメン)滝が見られます。山々の景色は、どちらも抜群!!
ぶらり途中下車 弥陀ヶ原・みだがはら(1,930m)
 春は雪の上をかんじきやスノーシューで、自由に散策できます。 
 夏は遊歩道を散策。
ミズバショウ、チングルマ、ゼンテイカ、タテヤマリンドウなどの高山植物がたくさん見られます。 
 秋は紅葉。
ナナカマド、ミネカエデ、ダケカンバなどが赤や黄色に色づきます。日本海に沈む夕日、富山平野の夜景が綺麗です。つまり泊まってこそ良さがわかります!!
バス停から徒歩約40分(往復)の
「立山カルデラ展望台も必見。
宿泊 弥陀ヶ原ホテル、国民宿舎天望立山荘
立山黒部貫光
ぶらり途中下車 天狗平・てんぐだいら(2,300m)
宿泊 立山高原ホテル、天狗平山荘
立山黒部貫光
雪の大谷はここからです。春の雪の多さには、富山県人もびっくり!!
剣岳はここからよく見えます。
ここには天狗平山荘、立山高原ホテルがあります。
室 堂・むろどう(2,450m)
 アルペンルートの最高地点。日本で最も標高の高い鉄道駅です。電車は走っていませんが、トロリーバスが走っています(トロリーバスは無軌条電車といって電車の仲間に入るのです)。
みくりが池1周コースは約90分の散策コース。4月から6月ぐらいは、オスの雷鳥が縄張りを見張っているので見つけやすい時期です。散策コース脇の岩の上にいることも・・・。
泊まると
が綺麗に見えます。流れ星を見たことのない人はぜひどうぞ。願い事はたくさん用意しておきましょう。
 ただし、真夏でも夜は寒いので、それなりの格好を。もちろんお天気次第ですが・・・。
宿泊 ホテル立山、室堂山荘、みくりが池温泉など
3.7km  10分 トロリーバス
立山黒部貫光
平成8年に電化。音は電車、乗り心地はバス。
大観峰・だいかんぼう(2,316m)
 雄山の東斜面、断崖絶壁に立つ駅舎。後立山連峰、足元の黒部ダムの眺めが最高。混んでいると、ここでかなりの待ち時間。
1.7km  7分 立山ロープウェイ 立山黒部貫光
別名「動く展望台」。やはり窓際のほうがお勧め。ただし、高所恐怖症の人は真ん中へ行きましょう。
日本で最長のワンスパンロープウェイ。つまり
支柱が一本もないのです。
黒部平・くろべだいら(1,828m)
待ち時間は、黒部平庭園へ。高山植物が間近に見られます。ここから黒部ダムまでの遊歩道は、あまり歩く人がいないのでお勧めスポット。森の中をゆっくり歩きましょう。
0.8km  5分 黒部ケーブルカー 立山黒部貫光
ただひたすらトンネルの中・・・。
黒部湖・くろべこ(1,455m)
0.8km  15分 徒歩
アルペンルート唯一、必ず歩かなければならない場所。6月中旬からの観光放水は圧巻。映画「ホワイトアウト」の撮影の舞台になりました。
黒部ダム(1,470m)
 黒部ダムを作るための建設用に掘られたトンネル。映画「黒部の太陽」の舞台はここです。
 トンネルの真ん中ほどに富山県と長野県の県境があります。ちなみに陸続きになっている隣県同士が国道で結ばれていないのは富山県と長野県の県境だけなんだそうです。
2002年の暮れの紅白歌合戦で中島みゆきさんが「地上の星」を歌われたのはこの黒部ダムから黒四発電所までの地下トンネルです。
6.1km  16分 電気バス 関西電力
扇 沢・おうぎさわ(1,433m)
18.0km  40分 バス
関電アメニックス
アルピコ交通
信濃大町
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アルペンルート事業の概要(立山4社)
立山黒部貫光
(TKK)
立山ケーブルカー (立山〜美女平)
路線バス (美女平〜室堂、富山〜室堂)
立山トンネルトロリーバス (室堂〜大観峰)
立山ロープウェイ (大観峰〜黒部平)
黒部ケーブルカー (黒部平〜黒部湖)
宇奈月国際ホテル (宇奈月温泉)ホームページ
立山貫光ターミナル
(TKT)
ホテル立山(室堂)ホームページ
弥陀ヶ原ホテル (弥陀ヶ原)ホームページ  
室堂ターミナルビル(待合室、総合案内所、診療所、郵便局、売店、レストラン)
立山黒部サービス
(TKS)
立山黒部サービスセンター 
(貨物運送、生鮮食品加工、観光記念写真、観光土産品・加工食品の小卸業など)
会社案内
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アルペンルートの自然保護・
環境保全の取り組み
ハイブリットバス  アルペンルートで唯一の非電化区間・美女平−室堂間に平成10年7月より導入。立山特有の急勾配や、厳冬期の気象状況にも対応できるよう、何度も走行実験を重ね開発された高出力型ハイブリットバス(日野HIMR、310馬力)です。ディーゼルエンジンと電気モーターの併用により燃費を抑え、黒煙、NOx、CO2などの排出ガスを抑制しています。
トンネルトロリーバス  昭和46年よりディーゼルバスで運転していましたが、運行数が増えたため排出ガスによる環境への影響が考慮され、平成8年より導入されました。ちなみに国内ではもっとも標高の高い地点を走る鉄道(無軌条電車)です。
名前はバスなんですが、自動車の大型二種免許では運転できないのです。鉄道だから・・・。
美化清掃活動  自然保護とその啓蒙・普及を目的として、立山黒部環境保全協会があります。協会では、美化清掃大会の実施やゴミ持ち帰り運動の推進などを行っています。年に数回ある清掃大会には社員の多くが参加しています。
緑化促進  アルペンルートの工事跡地の復元・緑化を目的として、昭和41年に「立山ルート緑化委員会」を設置しました。同委員会による指導・提言により、施設周辺の緑化修景、外来植物の除去などを行っています。研究活動の結果を「立山ルート緑化研究報告書」としてまとめています。
ごみ減量、
ごみ処理対策
 平成3年4月より、平野部にある立山黒部サービスセンター(TKS)において、ホテル・レストランで使用する食材の1次加工を施し、ゴミを山で出さないようにしています。また、使用した食器の一部をTKSにて洗浄し、残飯の処理なども行っています。
平成6年より美女平−黒部湖間、および周辺施設で発生したゴミは現地で焼却せず、平地へ運搬し、公共の施設において処理しています。
排水の管理  各施設から出る排水は、各々の施設に併設の大型合併処理槽(浄化槽)にて処理し、真水に近い状態で自然に戻しています。
アルペン
ナチュラリスト
 アルペンルートでは、社内に「アルペン・ナチュラリスト」という制度を設け、立山の歴史や文化、自然への理解を深め、これらを守りつづけていくべく、啓蒙活動を行っています。
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アルペンルートの運営の工夫
電 気  室堂−黒部湖間は、長野県側の中部電力北大町変電所から送電線で扇沢に送られ、関西電力の黒部トンネル内を経て黒部平の北陸電力黒部御前変電所に達し、これから立山トンネルの中を経て室堂ターミナルへ送電されています。
弥陀ヶ原では自家発電をしています。
 室堂や大観峰で使用する水はすべて立山トンネルの中央「立山断層破砕帯」の豊富な湧水を使っています。環境庁の「名水百選」に選ばれたこの水は適度のミネラルを含み、水温も常時4℃前後で、まさに立山の『霊水』と言えます。この水も厳冬期から春にかけ、山全体が凍結するため、一時的に涸れ、この期間は供給量の少ない地獄谷水源を利用しています。
 弥陀ヶ原では天狗山に水源地があり、そこから送水しています。冬の間はやはり凍結するので、美女平からタンクローリーで水を運んでいます。
電 話  弥陀ヶ原、室堂に電話線はありません。無線電話です。大観峰、黒部平、黒部湖は、室堂で受けた無線電話を、有線でつないでいます。
建築物  最も積雪の多い室堂にある室堂ターミナルの建設工事は昭和43年に着工されましたが、想像を絶する困難な工事が続けられ、幾度かの厳しい冬をのりこえて、昭和47年9月、約4ケ年を経て完成しました。建設費は当時の一般平地ホテルの3倍にもなったと言われます。
建物には、10メートルを超える積雪、零下30℃の酷寒にも耐えうる堅牢性が要求され、建物構造は柱を太く、しかも数多く配し、外壁は鉄筋量を多く組み、平地の数倍厚くした『構造壁』になっています。客室の窓の大きさは最小限にし、極寒に耐えられる工夫がされています。また内外の極端な温度差から生じる室内の結露現象を防ぐために、外壁と部屋の間に温度 を遮断する空間を設けた構造になっています。つまり「魔法瓶」のようになって内部温度の低下を防いでいるのです。
暖 房  室堂では、真夏の約40日間以外は常に暖房が必要です。また冬期間閉館中(12月〜4月中旬)であっても建物内部の凍結、結露、更には寒気による破損を防ぐため、室温を5℃前後に保つよう暖房を続け営業期間に備えています。
除 雪  3月中旬に麓の立山ケーブルカーの除雪から始まります。ここは急勾配のため、機械が入れないので、全て手作業です。
 それから高原バスの道路の除雪が始まります。
秋が深まり紅葉が終わると、道路沿いに木製のポールが立てられます。高さ約8メートルあります。これが、除雪の目印になるのです。
 ただし「雪の大谷」は、積雪が20メートル近くになるのでこのポールは意味がありません。昔は測量をして除雪していたそうですが、今はカーナビのシステムのようなものを使っているそうです。何もない雪の上をカンナで削るように少しずつ、少しずつ雪を押し出していくそうです。気の遠くなるような話ですね。
 燃料はドラム缶630本ぐらい使うそうです。ちなみに年間の除雪費用は・・・1億円だそうです。
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立山黒部アルペンルートの歩み
大正 9年 2月21日 富山県議会にて県営水力電気事業創設案、付帯事業として富山〜藤橋間電気軌道敷設を決議
昭和 9年12月 4日 立山黒部地帯が中部山岳国立公園に指定される
27年 4月 1日 立山開発鉄道株式会社(TKR)設立
29年 8月13日 立山ケーブルカー 千寿ヶ原(立山)〜美女平間営業開始。
30年 7月 1日 高原バス 美女平〜弘法間営業開始。
31年 9月10日 高原バス 弘法〜追分間営業開始。
10月 4日 弥陀ヶ原ホテル営業開始。
33年 9月 1日 高原バス 追分〜弥陀ヶ原間営業開始。
35年 5月 8日 立山黒部有峰開発株式会社(TKA)設立。
36年 6月 1日 美女平ロッジ営業開始(42年に美女平ホテルに改称)。
38年 7月15日 高原バス 弥陀ヶ原〜美松間営業開始。
9月22日 高原バス 美松〜天狗平間営業開始。
39年 6月20日 高原バス 天狗平〜室堂間営業開始により、美女平〜室堂間直通運行開始。
8月 1日 関電トンネルトロリーバス 扇沢〜黒部ダム間営業開始。
12月25日 立山黒部貫光株式会社(TKK)設立。
42年12月24日 立山貫光ターミナル株式会社(TKT)設立。
44年 7月20日 黒部ケーブルカー 黒部平〜黒部湖間営業開始。
12月 9日 立山トンネル貫通。
45年 7月 1日 富山〜大町間を「立山黒部アルペンルート」と命名。
7月25日 立山ロープウェイ 大観峰〜黒部平間営業開始。
12月15日 一般自動車道 桂台〜美女平間供用開始。
46年 4月25日 立山トンネルバス 室堂〜大観峰間営業開始。
6月 1日 立山黒部アルペンルート全線開通。
47年 8月28日 室堂ターミナルビル全館完成。
9月 1日  ホテル立山営業開始。
53年10月20日 美女平〜室堂全区間舗装完了。
54年10月 1日 TKKとTKAが合併。
57年 6月15日 称名滝自動車線営業開始。
60年 5月23日 立山玉殿(たまどの)湧水碑完成(日本の名水100選)。
62年 9月21日 宇奈月国際ホテル営業開始。
平成 2年10月 1日 立山黒部サービス株式会社(TKS)設立。 
6年 7月25日 弥陀ヶ原ホテル新装オープン。
8年 4月 1日 私が入社
8年 4月23日 立山トンネルトロリーバス営業開始。
13年 6月 1日 立山黒部アルペンルート全線開通30周年。
15年 4月10日 立山ケーブルカーリニューアル。
15年 4月20日 立山ロープウェイ主索交換工事完了。
17年10月 1日 立山黒部貫光、立山開発鉄道合併。立山黒部貫光に。
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アルペンルートの理念
社名の「貫光」について(「貫光」より抜粋)
 「貫光」の「貫」とは時間を、「光」とは宇宙空間、大自然を意味する。わが日本国土の中央に横たわる中部山岳立山連峰の大障壁を貫いて、富山県と長野県とを結ぶことにより、日本海側と関東、中京、関西を擁する太平洋側との偏差を正して国土発展の均衡化を図り、もってそれぞれの地方自治の発展を図ろうとする理念とあわせてわが国に比類なき立山黒部の大自然をひろく世に紹介し、国民創造力涵養(かんよう※)の道場たらしめんとする高邁(こうまい)な理念を持って創業者佐伯宗義社長が社名を「貫光」と命名したものである。        ※涵養…じっくり養成していくこと
なぜ「観光」ではなく「貫光」なのか(「創業の原点を語る」より要旨抜粋)
 これまで(昭和40年代)の「観光」は、どちらかというと物見遊山的に風光を見物し、遊びまわるという生活上の享楽的色彩が強いものでした。これからは、このような目で見る外形的な面のみでなく、自然の持つ力を心に写しとることで、大自然に学び、大自然から精神的栄養を吸収するという創造的・生産的な側面を持たなければなりませ ん。特に立山は古来より、神仏の住む霊山として崇(あが)められてきました。この立山を「国民創造力涵養の道場」「光明輝く山中浄土」という表現を用いて、「観光」の場には絶対にしたくなかったという創業者の思想から「観光」ではなく「貫光」を社名にしたと考えられます。
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